PianoWinery ~響きのクラシック~ - Fm yokohama 84.7

萩谷康一さんの初めてのラジオ フルートレッスン

昨年、フルーティストのクヴァンツ (Quantz)の著書、「フルート奏法試論 」に基づき、「カデンツァ」を解説していただきましたが、今週は再度このテーマを掘り下げて解説してくださいました。

本日は萩谷康一さんによるカデンツァの演奏もお楽しみいただきました。

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🪈カデンツァ(伊: cadenza, 独: Kadenz)とは?:

声楽のアリアや協奏曲のそれぞれの楽章の終わり近くに、その曲の作曲者ではなく、演奏者自身がソロで自由に拍子にとらわれずに、即興的に名人芸を披露する部分です。まさに独演会です。

18世紀の中頃は、本来、即興アドリブで行われていました。

1710年~1716年にイタリアで流行し、イタリア趣味を愛好するドイツやその他の国に普及しましたが、フランスではこれを取り入れませんでした。

モーツァルトやベートーヴェンの一部の例のように、自分で書いたカデンツァもあります。しかし近代では、ほとんどの作曲家がカデンツァを自分で書いています。あるいは別の作曲家が書いていることも多くあります。そのような場合でも、あたかもその演奏場面で即興的に演奏しているように演奏します。自分の個性やセンスを思う存分発揮して演奏することが大切です!

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協奏曲(コンチェルト)とは?:

ソロ楽器とオーケストラが協力しながら合奏する華やかな楽曲のことです。

ピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲、フルート協奏曲…というように。

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🪈カデンツァの目的:

楽曲の最後に今一度、不意に聴衆を驚かせるとか、華やかな印象で格好よく終わるというようなさらに特別な印象を心に刻みつけるというような効果を狙ったものです。~クヴァンツによる~

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🪈 ドイツ留学時代の萩谷康一さんのカデンツァ勉強法!

ある日、課題に出されたのは、モーツァルトのフルート協奏曲のカデンツァを作ること。

市販されていたモーツァルトのピアノ協奏曲のカデンツァを参考に全力で自作したそうです。

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写真: 萩谷康一さん、吉川由利子さん

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番組へのメッセージ、フルートのご質問などもお待ちしております!

piano@fmyokohama.jp

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