
今週は、6月に引き続き、ドイツのCDレーベル、ベルリン・クラシックスの日本の窓口 JPT Classics から素敵なアーティストをご紹介しました。
リモート・インタビューのゲストは、トリニダード出身のソプラノ歌手、Jeanine De Bique(ジャニーン・ド・ビーク)さん。ファーストアルバム「Mirrors~ソプラノのためのオペラ・アリア集~ヘンデル、テレマン、グラウン、他」のコンセプトや共演されたコンチェルト・ケルン(Concerto Köln)についてお話を伺いました。
*コンチェルト・ケルン:ケルン音楽アカデミーの学生によって1985年に設立されて以来、30年以上にわたって古楽器オーケストラの最前線で演奏活動をおこなってきたドイツのケルンに本拠を置く古楽器オーケストラ。
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Jeanine De Bique / Soprano
ジャニーン・ド・ビーク さん / ソプラノ
<プロフィール>
ジャニーン・ド・ビークさん(ソプラノ歌手)は、カリブ海南端に位置するトニダード・トバゴ、正式にはリパブリック・オブ・トリニダード・アンド・トベイゴ出身。「声」・「技術」・「解釈」の3拍子揃った稀有な歌手。俊敏でリズミカルな驚異的アジリタ(コロラトゥーラ)の魅力もあって、欧米では人気上昇中。音楽大学「マンハッタン・スクール・オブ・ミュージック」で研鑽を積み、卒業後はウィーン国立歌劇場をはじめ欧米の数々の有名オペラ・ハウスでのデビューを果たし好評を博しました。真摯な学びの姿勢も相まって、モンテヴェルディからモーツァルト、ベルカント、ブラームス、ヴォルフ、マーラー、ラヴェル、現代作品に至るまで、各時代の様式を踏まえながら、自分の解釈を緻密に仕上げることが可能な歌手です。2022年1月、Berlin Classicsよりソロ・デビュー・アルバム「Mirrors~ソプラノのためのオペラ・アリア集~ヘンデル、テレマン、グラウン、他」をリリース。(JPTクラシックス)
Jeanine De Bique さん
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<アルバムのコンセプト>
作曲家は自分の音楽を、たとえばAセクションとBセクションに分けて設定します。そして彼は演奏者に楽曲という基礎を与え、演奏者はそこに演奏というレイヤー(層)を追加するのです。レイヤーは楽曲をますます美しくするものなので、私たちの仕事は、すでに美しいものをさらに輝かせるということです。これこそが、バロック音楽の最もエキサイティングなところです。
このアルバムの登場人物は非常に複雑ですが、作曲家たちは女性が経験するさまざまな感情やキャラクター、さまざまな経験、その複雑さをうまく表現していると思います。 私自身も女性としての経験を掘り下げて、それぞれのキャラクターが経験することを表現することができたと思います。
グラウンの「クレオパトラとチェーザレ」と、ヘンデルの「ジュリオ・チェーザレ」から、同じ登場人物「クレオパトラ」を取り上げていますが、グラウンでは、ヘンデルが作曲していない「壊滅的な被害を受けた中で」を選びました。私たちは、クレオパトラというキャラクターのさまざまな瞬間を、それぞれの作曲家の異なるスタイルで表現し、それらを鏡に映して、これは1つのキャラクターだが多面性を見ることができる、と言うことにしたのです。音楽は2人の異なる作曲家によるものですが、リブレットもストーリーも同じです。
私の目を通してこれらの音楽がどのように描かれるのか世界に見てもらい、クラシック音楽やバロック音楽のコミュニティには、別の側面を見てもらいたいと思っているので、とても楽しみです。
コンチェルト・ケルンと私のデビューアルバムを制作できたことは、大変光栄でした。
~公式youtubeより~
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日時:8月28日(日)13:25 - 13:55
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ショパン ハンナ チャンネル / Youtube:https://youtu.be/6mPXY26CRv0
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樋口あゆ子さん / Fm yokohama