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今週は、「地球の異常気象」に注目!
今夜もスタジオにお迎えしたのは、三重大学大学院生物資源学研究科 地球環境学講座 気象・気候ダイナミクス教授の立花義裕さんです!
今年は連日の酷暑に日本各地での豪雨。私たちを取り巻く環境が変化しているのを実感している方、多いのではないでしょうか?
そこで今週は、7月7日にポプラ新書から発売され大ヒット中の「異常気象の未来予測」の著者 立花教授に色々と教えていただいてきました。
4日目となる今夜は「冬」について。
夏があれだけ暑かっただけに、冬は雪も降らず暖かいのでは?と思ってしまいますが、実はそう単純な話ではないようです。温暖化が進む現代の冬は、夏からの「暖かい海」と「北極の寒気」で大雪に注意が必要とのこと。
温暖化が進むと、冬の平均気温は上がります。しかし、雪が降らなくなるわけではありません。普段は暖かいと感じていても、寒気が流れ込むと短時間で集中的に大雪が降るんだそうです。これは、今年の夏の晴れると酷暑、雨が降ると豪雨と同じく、今度は、蛇行する偏西風の曲線が夏と反対に、南に大きく下がるため、海面温度が高い日本海上空に北極からの冷たい空気が流れ込むことで、温かい海からの水蒸気が一気に冷やされ記録的な大雪に!夏と同じく「極端」になるのが特徴とのことでした。短時間の大雪は、溶ける時間がないため一気に積り、大きな被害をもたらします。立花先生は、夏に甚大な被害をもたらす「線状降水帯」になぞらえ、冬の豪雪をもたらす現象を「線状降雪帯」と名付け、警鐘を鳴らしていました。
偏西風の蛇行、熱い南の海からやってくる黒潮と、今回、放送ではお届けできなかったパートとして、雪を降らす雪雲の予測の難しさ。その雲の動きを解明するために、立花教授が荒れ狂う冬の日本海で気球を上げる壮絶な観測現場のお話。さらに、なぜそこまでして気象を追いかけるのか、その情熱の源についても、下記の音声配信から聞くことができます!
未曽有の気象現象を解明・予測し、未来へと繋いでいく立花教授のお話は、とても興味深く、教授のもとで学んでみたいとも思いました。そこで!! 学生の皆さんに、立花教授からのアドバイスをいただきました!
気象は、物理などの理系分野だけでなく、文化や文学、社会といった文系分野にも深く関わる、総合的な学問だと立花先生は語ります。異常気象が私たちの暮らしを脅かす今、気象学は地球の、そして人類の未来を守るために不可欠です。先生は「お医者さんが人の命を救うように、気象学で地球の命を救ってほしい」と、これから進路を考える若い世代に熱いエールを送っていただきました。
私たちにわかりやすく今の日本で起こってる気象現象について解説された 立花教授の著書「異常気象の未来予測」は、ポプラ新書から発売中です。ぜひ手に取ってみてください。
また、立花教授のお話を直接聞くチャンスが11月にあります!
詳しくは、下記のサイトをご覧ください。
東京学芸大学・東京学芸大学辟雍会共催 講演会
2025年11月1日 土 15:30-17:00 場所:東京学芸大学 中央2号館
https://www.hekiyou.com/2025/09/24-1.html
三重大学 立花義裕 「異常気象 予知に挑む 研究室」
三重大学 気象・気候ダイナミクス研究室(立花研究室)
https://atm.bio.mie-u.ac.jp/
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三重大学 気象・気候ダイナミクス研究室
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