
今週は、京浜急行電鉄「みうらの森林プロジェクト」に注目!
野比に社有林にお邪魔した様子をお届けしています。
森を案内してくださったのは、
京浜急行電鉄株式会社 生活事業創造本部 事業統括部
伊東佑介さんと、上田航暉さん!
そして、原っぱ大学 ガクチョー 塚越暁さんです!
京急電鉄では、2023年の2月から、三浦半島に保有するおよそ100ヘクタールの森を健全な森林へと整備・管理することで、森林の二酸化炭素吸収機能の一層の発揮を目指し,生物多様性を維持しながら、未来へつながる機能豊かな美しい森林づくりをされています。
京急電鉄が三浦半島に保有する「みうらの森林」は、2か所。
一つは、三浦半島の西側にある横須賀市の秋谷エリア。長者ヶ崎海岸の東に位置する約44haの小高い森。そして、もう一つは、今回ご案内していただいた 三浦半島の東岸、横須賀市の野比エリア。森の北側はくりはま花の国に接し、京急久里浜駅から車で10分ほどの場所にある、約44haの森です!
東京ドーム約20個分もある京急電鉄が保有する「みうらの森林」は、これまで都市型社有林といわれるだけに、住宅地が隣接しているため、枝がはみ出したり暮らしの邪魔にならないように手入れを続けていましたが、森の内部はほとんど手付かずの状態。
そんな森に手を入れる前に、まずは森を知ることから!木の成長はとてもゆっくりなため、一度失われてしまったら、元に戻すのには、大変な時間がかかります。そのため、森づくりは、50年100年と未来を見据えてしっかりと計画を立てた上で、野比の社有林全体をどのように活用していきたいか、その森づくりの計画を立てるために、この森の特徴について専門家に依頼をしてしっかり調べられたそうです。
そして、貴重な生態系を残しつつ、再び人が安心して入れるような明るい森にしていくために、ゾーン分けが行われ、お邪魔した野比の「みんなの森林」は、木材生産を目的としていないため、人々が入れるよう林道や広場をつくったりと、ただ保全するのではなく、人が安心して入ることができて、と自然の接点になるような親しみやすい森づくりを目指して現在整備が始まったばかり。
調査では、どこにどんな植物が生えているのかを知るために植生調査から始まったそうです。三浦半島は沿岸部を温かい黒潮が流れているため冬も比較的暖かいため、常緑照葉樹が多く、スダジイ、マテバシイ、アズマザサ、ヤマザクラなどがあるそうです。また、中間層から下層にかけてはイヌビワ、ハゼノキ、ヤブツバキといった樹種が自生しており、多様性にあふれた森であることが分かったそうです。また、森には、人々の生活の跡として、小さな道がみつかったりと、人々が山と共に暮らしていたことを感じられたと伊東さんはお話されていました。
スダジイ、マテバシイは、人々の暮らしで薪として使われていたため、根元近くで木々が分かれるひこばえの樹木がとても多くみられました。
今回森を整備するにあたり間伐が行われましたが、そこで切られた木材の一部は、横須賀市にある「タケエイグリーンリサイクル」の「横須賀バイオマス発電所」に送られ、木質チップとして発電に使用されています。さらに、その電力を2023年4月1日からも京急電鉄グループ会社の「葉山マリーナ」で使い、現在では全ての使用電力を,社有林伐採木を一部に活用したCO₂排出量実質ゼロの再生可能エネルギー電力に切り替えられいるんだそうです!
横須賀の森から切り出された木材でバイオマス発電した電力を葉山で使用するという,エネルギーの川上から川下までが三浦半島地域で循環するという一連の流れは,エネルギーの地産地消を実現しています!
他にも、切り出した木材を使って、京急の駅「追浜」「京急久里浜」のベンチに加工。作業は葉山の地元企業「藤本工務店」が手がけているだけに、ここでも地域での循環が生まれています。
京急電鉄「みうらの森林プロジェクト」
https://miuranomori.keikyu.co.jp/
三浦半島の社有林活用「みうらの森林プロジェクト」第2弾
「葉山マリーナ」が地産地消の再エネ100%電力に切り替え
https://www.keikyu.co.jp/company/news/2022/20230330HP_22161AK.html
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