
今週は、循環する 描くお祈りKOLAMに注目!スタジオには、 関西を中心に活動されているコーラムアーティスト 山下奈緒さんをお迎えしました。
奈緒さんは、東京生まれ奈良育ち。大学で彫刻を学ばれ、社会人になられてからは、椅子づくりや、アンティーク業、ギャラリーショップ経営、さらにヨガ講師など様々なお仕事をされてきました。コーラムとの出会いは、ヨガを学びに南インドに行ったことから、ヴェーダンタとかサンスクリット語を学ぶようになり、そこからコーラムを学びはじめ、日本各地でワークショップを開催されています。
コーラムとは、「床絵」ともいわれるインドで古くから伝わる伝統文化で、今でも伝統を守るご家庭では1日1回から2回家の前、ドアの前などに米粉で模様を描いているんだそうです。コーラムは、模様を描く行為自体が幸せを願う祈りや、ラクシュミーという豊の神様を招くとも言われてます。日本ではランゴーリという名前でご存じの方もいるかもしれません。コーラムというのは南インド タミルナードゥ州での名前で、ランゴーリは主に北インド。その他にも地域によってムッグー(muggū)、アリパン(aripan)、マーンダーナー(māṇḍanā)など色々な名称で呼ばれています。
コーラムで描かれる模様には意味があるものも。例えば、点が種を表し、波線は人生というよにパーツごとに意味があったり、ヒンドゥーへの知識が深い方だったら、日付に合わせて描く模様があったり、全く関係なくアートとして描く方もいるそうです。
ただ、これまでそれぞれの家庭で母から子へと代々受け継がれてきたため、あまり多くの文献は残っていないんだそうです。昔は男性も描いていたそうですが現代のインドではライフスタイルも変わってきているため、女性が中心で描かれ、また寺院では、儀式が行われる前に男性のプジャリによって描かれています。
コーラムは調和を願う祈りとして描かれることが多く、また幸せを願う幸せの神様ラクシュミーを招くため、また、その逆の貧乏神が入ってこないようにと描かれます。そして、コーラムは米粉で描かれているため、鳥や虫たちが食べに来たり、雨で溶けて流れたら植物の栄養になったりと直接人間の私たちが育ててるわけでもない動植物のためになるという貢献活動でもあるんだそうです。
今では、色とりどりの米粉や砂を使い、様々な器具を使っても描かれる事もあるというコーラムですが、今夜お迎えした奈緒さんは、動植物たちとの循環を大切にするためにも、ご自身で挽かれた米粉を使い、手でコーラムを描かれています。
実際にどのように描かれていくのは、下記の音声配信でぜひチェックしてみてください。
コーラムアーティスト 奈緒さんのワークショップが、近々ここ神奈川県で開催されます!
4/5(土)
五大元素のコーラムを描くワークショップ(神奈川・葉山イヤシロヒュッテ)
4/6、5/24(日)全二回
コーラムから生まれる小さな循環の世界(神奈川・葉山イヤシロヒュッテ)
詳細・申し込みは、それぞれのリンクをご覧ください。
奈緒さんが描かれる美しいコーラムは下記のサイトからご覧ください。
コーラムアーティスト 山下奈緒さんのHP Mahā Śakti
コーラムアーティスト 山下奈緒さんのInstagram ra__na
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