Keep Green & Blue - Fm yokohama 84.7

日本を取り巻く海洋プラスチックに注目! 国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC) 海洋プラスチック動態研究グループ 主任研究員 中嶋亮太さん③

今週は、日本を取り巻く海洋プラスチックに注目!
「国立研究開発法人 海洋研究開発機構 (JAMSTEC) 」海洋プラスチック動態研究グループ 主任研究員の中嶋亮太さんに伺いました!

中嶋さんは、日本を取り巻く海洋プラスチック研究の第一人者。
これまで、「海洋プラスチック汚染「プラなし」博士、ごみを語る」や「暮らしの図鑑「エコな毎日」プラスチックを減らすアイデア75」などの著書で、私たちにわかりやすく、海洋プラスチックの現状を伝えてくれています。

今夜は、「2060年の海」のお話から。
海にはこれまで3000万トンのプラスチックがあるのではないかと言われ、さらに、毎年、東京スカイツリーの約50個ものプラスチックが流出していると推定されています。このままでは、これまで「2050年には、海に存在するプラスチックの総重量が海にいる魚の総重量を上回るとの試算もある」ともいわれてきました。が!!しかし、これはすでに古いと中嶋さんから教えていただきました。

中嶋さん「この数字は2015年のエレン・マッカーサー財団が出した論文の数字を元に作られてるんですね。その時は結構、もう既に1000万トン以上のプラスチックが海に流れてるでしょうっていう計算なんですけど。今、もっと少ないんじゃないかって言われてまして。だいたい1/10ぐらいとかになってくるんじゃないかって言われてます。で、それを考えると、おそらく2060年ぐらいに魚の1/5ぐらいになるかなと。そのぐらいの量じゃないかなと、今は考えられています。でも、海の魚の重さの1/5ですよ。見た目だったらプラスチックの方が多いですよ」

すでに私たちの目には見えないくらい小さくなってしまったプラスチックが海には大量にあるため、2060年ころの海は「プラスチックのスープ」になるのではないかとも、中嶋さんはお話されていました。

このまま海にプラスチックが溜まり続けたら、どうなるのか。
中嶋さんからは「間違えて食べちゃう問題なんですね。でも、プラスチックが美味しいわけじゃないじゃないですか。なんで食べちゃうと思います?」
DJミツミからは、「そこにあるから・・」と答えが出ましたが・・
中嶋さん「いや、実はですね、匂いってことがわかってきたんです。あの冷蔵庫にあるあのタッパー型の容器思い出してください。で、そこに例えばたくあんを入れて、食べ終わった後、洗ってもなんか匂い取れないですよね。それが海の中でも起きていて 、エサの匂いをくっつけちゃうんですよ。で、だいたい今世界で500種類ぐらいの魚調べられてきて、そのうちの65%の胃内臓からプラスチック出てきてるんですね。私たちが食べる、水産業だってかなりプラスチック食べてるって言われてますね。」

海洋プラスチックには、海に流れ出た有害な化学物質が付きやすいと言われています。例えば、昔に使用が禁止されて廃絶されたPCBとかDDTなど。そしてプラスチックを作るときに添加される難燃剤なども、海洋プラスチックを食べてしまっている海洋生物の体の中に蓄積されていきます。

海洋プラスチックによって海洋生物たちに何が起こっているのか。中嶋さんに解説していただきました!

詳しくは、下記の音声配信でチェックしてみてください!

国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
https://www.jamstec.go.jp/j/

JAMSTECが挑む海洋プラスチック問題
https://www.jamstec.go.jp/ocean-plastic/j/index.html

☆「あなたのサステナブルなこと」も番組に教えてください!

番組への感想もお待ちしています。
メールアドレスはこちら。
X(旧Twitter)では #847keep で感想をツイートしてくださいね。
 

top