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映画「2040 地球再生のビジョン」に注目! ユナイテッドピープル 代表取締役 関根健次さん③

Ⓒユナイテッドピープル_関根健次さん

今週は、1月11日土曜日から公開される映画「2040 地球再生のビジョン」に注目!
詳しくは、福岡の糸島にいらっしゃるこの方にリモートで伺いました!
映画配給会社「ユナイテッドピープル株式会社」代表取締役 関根健次さんです!

今回の関根さんにご紹介いただいている映画は、2019年にオーストラリアで大ヒットしたドキュメンタリー映画「2040 地球再生のビジョン」。4歳の娘を持つオーストラリアの映画監督 デイモン・ガモーが、娘たちの世代が希望が持てる地球環境にするため、世界11カ国を旅しながら、娘へのビデオレターという構成で、実際に行われている解決策を紹介し、地球環境が再生された2040年の姿をPOPに描いています。

© 2019 ALL TERRITORIES OF THE WORLD © 2019 GoodThing Productions Pty Ltd, Regen Pictures Pty Ltd

昨日は、映画で紹介されていたエネルギーの解決法についてでしたが、今夜は、地球温暖化ガスを多く出している農業のお話から。

映画の中でご紹介されていたのが、今世界中で注目されている「リジェネラティブ農業」。
現在大規模な農業では畑を耕せば耕すほどに、実は地球温暖化ガスが地上から大気中に
排出され、また、家畜の牛のゲップから出るメタンガスが地球温暖化ガスになっていると、今の農業は、二酸化炭素を大量に出していると言われています。そのそのどらちも農業で解決できる方法として、オーストラリアの農家、家畜用の飼料作物専門家のコリン・セイスさん(Colin Seis)が提唱している「リジェネラティブ農業」です。彼は、山火事で2000エーカー、およそ8平方キロメートルの農地が全焼し、羊の群れと家を失ったことから、新しい農法に移行されます。山火事が起こる原因の一つの地球温暖化があり、大量の穀物などを作るために農薬を使うと畑は、痩せ、水を保つことができなくなり、さらに、大地が乾いていく・・というこの悪循環を断ち切り、畜産の動物たちにとっても良い環境にして解決する再生農業で、世界的な「パスチャー・クロッピング」運動へと発展させました。この言葉、日本ではまだなじみがありませんが、オーツ麦やトウモロコシ、ひまわりや、大麦など8種類の植物を牧草地で育て、植物が育つために太陽の光と二酸化炭素から作る糖を根っこにいる微生物が分解し、炭素にして、土に返すという循環を作り出します。この炭素が、農地の表面に増えることで、1ヘクタールで、水の保水力が16万6000リットル増えると話していました。また、作物の収穫後、その土地に、羊たちを放牧し、彼らが排出するフンがたい肥となり、再び肥沃な牧草地へと変わっていきます。また、放牧されることで、畑は平らになり、草食の動物らしく草を食べることでメタンガスも減るんだそうです。彼が始めた再生農業は、アメリカ、ヨーロッパで高く評価され、多くの農家が取り入れています。
是非、再生された美しい農地、そしてそこに取り組む農家のみなさんの生き生きとした表情を映画で見てみてください。

映画では、今大きく変化しようとしてる海の環境についても、現在再生の取り組みをしているクライメイト・ファンデーション(World Climate Foundation)の執行役員、ブライアン・フォン・ハーゼン博士(Brian Von Herzen Ph.D.)が取り組んでいる「海洋パーマカルチャー・テクノロジー」を紹介しています。

© 2019 ALL TERRITORIES OF THE WORLD © 2019 GoodThing Productions Pty Ltd, Regen Pictures Pty Ltd


海は温室効果ガスによってこもった熱の90%以上を吸収しているのですが、今その海の海面温度が上昇し、酸性化が進んでいます。彼は、地球の炭素循環を回復するための持続可能なアプローチとして効率的に海藻を育てることで、海の環境を再生し、世界の食料とエネルギーの安全保障を確保しなから、陸と海におけるギガトン規模の炭素バランスに取り組んでいる様子が紹介されていました。海の中で、光が届く場所で海藻を効率的に育て、さらに、海中の冷たい水を表面に送るシステムが稼働している様子は、機械的でなく、静かに地球再生に向けた動きのようでとても興味深い取り組みでした。

この他にも、私たちが使うエネルギーの見える化を町全体で導入し、住民への省エネなライフスタイルを促しているアメリカ・オハイオ州のオーバリンの取り組みや、地球環境を再生するためには、女性の教育、健全な生活も大切というお話も登場しています。

様々な地球再生に向けた取り組みが世界各地で実際に行われている様子をぜひ多くの方に
目撃してほしいですね。

© 2019 ALL TERRITORIES OF THE WORLD © 2019 GoodThing Productions Pty Ltd, Regen Pictures Pty Ltd


ドキュメンタリー映画「2040 地球再生のビジョン」は、今週末、1月11日土曜日、渋谷のシアター・イメージフォーラムから公開がスタートします。
公開にあたり様々なイベントが決定しています。
初日、1月11日土曜日には、長年環境アクティビストとしてご活躍の、文化人類学者、環境=文化NGO「ナマケモノ倶楽部」共同代表 辻信一さん、そして1月12日日曜日は、ミスター・エネルギーシフトとして自然エネルギー普及を牽引して来た環境エネルギー政策研究所 所長 飯田哲也さんが上映後ご登壇されます。

そして、ここ神奈川県内でも公開が決まりました!
横浜伊勢佐木町にある「横浜シネマリン」で、来月2月15日(土)~2月28日(金)。

この機会にぜひご覧ください。

映画「2040 地球再生のビジョン」
https://unitedpeople.jp/2040/

ユナイテッドピープル
https://unitedpeople.jp/



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