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造礁サンゴの骨格から微細マイクロプラスチック片を検出! 九州大学 応用力学研究所 教授/海洋プラスチック研究センター長 磯辺篤彦さん④

提供: 磯辺篤彦教授 九州大学

今週は、世界の海に漂うマイクロプラスチックに注目!
福岡にいる九州大学 応用力学研究所 教授で、海洋プラスチック研究センター長でもいらっしゃる磯辺篤彦さんにいろいろと教えていただきました!

現在、紫外線や波などによって、小さくなってしまった海洋マイクロプラスチックは、
なんと24兆粒、重量では数十万トンがが世界の海面を漂っていると言われています。

そこで今夜は、私たちは、これからプラスチックとどのように付き合っていけばいいのか、伺いました!
プラスチックをいきなりゼロにするのはとても難しく、なかなか簡単では問題だと思います。ならば、せめて私たちはプラスチックを何パーセント減らせば、地球環境が持続的になるのか、数字にして教えて欲しいとよく言われます。それに対して 科学者というのは答える必要があると思うんですね。当然それは必ずしも正しい答えではないかもしれませんけども、それはまたアップデートしていく責任っていうのがあっても思うんですね。それが僕らの仕事であって、そのために僕らはあのこの研究を続けてる。温室効果ガスの削減の数値目標と一緒だと思うんですね。僕らはどれだけのプラスチック減らしていくべきなのか。ま、環境中に漏れるプラスチックを減らしていくべきなのか。
2019年に採択された「 大阪ブルーオーシャンビジョン」では、2050年までに追加的な海洋プラスチック汚染をゼロにしようという世界が初めて合意した数値目標が示されました。これを達成するために、私たちはどこまでプラスチックゴミを減らしたら良いんだろうか 。最良の数値は、どのくらいなのか。そこで、現在僕らの研究グループが出した答えが32%。 32%を減らしてくださいと。あの「大阪ブルーオーシャンビジョン」が出された2019年に環境中に漏らしたプラスチックゴミの量は、とても多く、その量をずっと続けてしまうと2050年にはあの今よりもプラスチックごみは増加する という見積もりを僕らは出しています。今プラスチックごみというのは海面に浮くプラスチックゴミあるいは海岸に散らばっているプラスチックゴミ、これの量を2019年かな?よりも減らしていくためには あるいはその程度維持するためには実は今現在もよりも重量比で32% プラスチックゴミの環境中に出る量を減らさなければいけない という見積もりを出しています。これなかなか難しい、高い見積もりですよ。 でも、これは考えによっては32%減らす必要なくて、 例えばプラスチックゴミを出してる量を10%減らし、あるいは環境中に漏れないような何か工夫を10%にして、さらに薄くても丈夫なプラスチックの素材開発を10%などといろんな組み合わせでこの32%減という、数値目標に向かって社会が変わっていけば可能なのではないかと、出した数値目標、僕らの願いです。と。
たとえ話として、レジ袋も、福岡では今では80%の方が断っているそうで、やればできると磯辺教授はお話されていました。
最後に、受験シーズンという事で、受験生の皆さんにアドバイスもいただきました!
「知識に貪欲であれ」と。大学は、人間が知る知識の端っこにいるという事。その端っこから先は未知の世界であると。大学に行ったら、いろんな知識を分け隔てなく吸収した方が良いのではないか。単位が取りやすいからというので授業を取るのではなく、ちょっと面白そうな授業はとりあえず聞いてみると良いじゃないか。面白い学問との出会いっていうのは偶然によるところが結構多いんですね。とのことでした。磯辺教授も最初は土木を学びたいと思って大学に進学したそうですが、朝一番で早口で話すけれど、とっても楽しそうな海洋物理学の教授の授業を取ったことで、今の研究をしているとお話してくださいました。
九州大学の磯辺教授ゼミは、大学院ではありますが、皆さんとっても楽しそうな様子がSNSで公開されているので、ぜひ、そちらも覗いてみてください。

詳しくは、下記の音声配信をチェック!!! 

九州大学 応用力学研究所 教授 磯辺篤彦HP
https://odg-riam.jimdofree.com/

九州大学 プレスリリース
世界で初めて造礁サンゴの骨格から微細マイクロプラスチック片を検出

磯辺篤彦AtsuhikoISOBE X
@isobeatsuhiko

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