
今月、9月の最終週は「Global Goals Week=SDGs週間」です!
そこで、今週スタジオにお迎えしたのは、日本でSDGsと言えば、この方。
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授 蟹江 憲史さんです!
蟹江教授は国連事務総長の任命を受けた独立科学者15人の1人として 「グローバル持続可能な開発報告書2023 (GSDR 2023)」の執筆を行うなど国際的、国内的にSDGsや環境問題を中心に多方面でご活躍されています。
また、日本政府SDGs推進円卓会議構成員、内閣府自治体SDGs推進評価・調査検討会委員なども兼務され、SDGs研究の第一人者であり、研究と実践の両立を図っていらっしゃいます。
ご専門は国際関係論、サステナビリティ学、地球システム・ガバナンス。
2011年にSDGsの提案が国連で出された直後から、研究を始め、2015年の9月に採択された「Transforming Our World: The 2030 Agenda for Sustainable Development (我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ)」にもあるように研究だけでなく様々な分野の方とともに実践していく事が大切と行動されています。
今夜は、7月にアメリカ・ニューヨークにある国連本部において開催された「持続可能な開発のためのハイレベル政治フォーラム」についてのお話から。ここでは、各国間でのこれまでのSDGsの達成についてのお話や、今月末、9月22日から23日に開催される「Summit of the Future 未来サミット2024」の準備についてなどが話し合われたそうです。
今回の会合では、日本の報告の回ではなかったとのお話でしたが、来年発表するドイツやフィンランドとともにできることはないかという話し合いもされていたそうです。
各国のSDGs達成状況も気になるところですが、今年6月に発表された持続可能な開発ソリューション・ネットワークとベルテルスマン財団によって作成された「サステイナブル・ディベロップメント・レポート2024」で一位に名前が挙がっていたのは、北欧のフィンランド。今年、蟹江教授は、フィンランドを訪れた際に、複雑に絡み合うSDGsが国の政策に取り込まれ、また、初夏の街で開催されていたマーケットでは、当たり前にリユースの食器が使われ、ごみの分別を始め、持続可能なライフスタイルが都市部だけでなく国全体に浸透している状況を肌で感じたとお話されていました。
また、SDGsのアジェンダにある「Transforming Our World」という言葉の通り、SDGsを達成するには私たちの生活を変革する必要があるという中で、例えばEVの導入成果を見ると、北欧のノルウェーでは、20%の導入率だったのが、5年で80%にまで上げ、これは、国からの補助金などもありますが、EVに乗っていると優先的に走れる車線があったり、充電ステーションも心配しなくてもいいくらい設置され、車メーカーも車を製造する段階で、再生可能エネルギーの使用やリサイクルしやすいパネルづくりへとシフトし、国・企業を挙げて脱炭素を目指しています。もちろん、EVだけがよいという話ではありませんが、国が本気になればここまで達成できるという良い例としてお話いただきました。
蟹江教授との対談は、下記の音声配信をチェック!
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 蟹江研究室
https://kanie.sfc.keio.ac.jp/index.html
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