
今週は、日本の森に注目!
スタジオにお迎えしたのは、地域の方と共に日本の森を盛り上げていらっしゃる株式会社モリアゲ代表の長野麻子さんです!
日本の国土の約7割は森。自然に育った森のように見えますが、そのうちの4割は人工林なんです!なぜ、人工林が広大な面積をしめているのか、日本の森の歴史について長野さんに伺いました。
日本の森が一番枯渇したのは、明治期といわれています。さらに、戦時中の過剰伐採などで森を使ってしまい、戦後復興で街を再建するために木を使用したい時の日本には、禿山が広がってたんです。当時は、山に木が無くなってしまったため、土砂災害や水害が多発していました。そこで、再び豊かな森を取り戻すために、1950年から、約150万haを一気に皆でお手植えしようと植樹祭が始まり、大変な苦労をして先人たちが森を育て始めました。その時に植えられたのが、日本書紀から出てくるスギやヒノキでした。建築などの木材としてまっすぐに育ち、日本全国に生えて健全に森ができる木でもあったんですね。しかし、建材などに使えるようになるには時間がかかります。その間に、海外からの木材を仕入れて街づくりがされましたが、現在では少しずつ日本国内の木材の自給率も上がり始め、18%と最も低かった2002年以降は、4割にまで増えてきました。しかし、未だ6割は海外からの木材に頼っている現状です。
しかし、今年戦後79年を迎え、当時植えられたスギやヒノキも育ち、切り出し時期を迎えています。
長野さん曰く、2020年に発表されたFRA2020のデータによると、日本は、先進国(OECD加盟国)の中では森林率第3位で日本は世界有数の森林国。1億人を超える人口がいて経済も発展している中、森が維持されてるっていうのは、もう奇跡でしかないと。 ただし、多分それは、逆に言えば日本の木が育ってる間は、木って使えないので、海外の木にお世話になっていたということ。しかし、今は日本の木が育ったのだから、なるべく国産の木を、地域のの木を使いましょう! と、もっと盛り上がってもね、いいんじゃないかと。
ちなみに、ここ神奈川県の森についても、長野さんに伺ってみた所、神奈川県は森を、森として維持しようと、昔から県の独自の取り組みを行い水源としての森として大事に森を育ててると。しかし、現在は、年間3万リューベしか使っていませんが、もう少し切り出し、都市部で建築や家具材として使用することで、山に手が入り、いい循環になるのではないかとのことでした。もろちん、木材の成長量以内で使用することが基本
です。
成長した木材を使用するには、山からの切り出し、木材としての製材、それを行う人材・設備など様々な調整が必要となりますが、現在、神奈川県内の山北町では、地域の木材を使用した武道館建設が予定されているそうです。また、小田原城の修復にも小田原の木材が使用されていたり、国産材の利用を促し循環するために、都市部の木材の利用については、かつてから川崎市が様々な県と取り組んでいる「崎崎モデル」にも注目して欲しいとのお話でした。
私たちが口にしている水は、日本の豊かな森によって育まれた水。暑い夏、水を飲むときに日本の森の事を思い出してもらえたらと長野さんはお話されていました。
詳しいお話は、下記の音声配信をチェック!
明日は、気になる森林環境税について教えていただきます。お楽しみに!
株式会社モリアゲ
https://mori-age.jp/
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