
今週は、100年後も愛される家づくり、街づくりについて!
この方に伺っていきます!
川崎市溝口を拠点に建築・不動産業を営んでいらっしゃる「株式会社NENGO」 代表取締役社長の的場敏行さんです!!
今夜は、住まいはその土地を読みこむ・・というお話から。
今年夏はとても暑かったですね。今では国を挙げて断熱が見直されています。
NENGOには、断熱を得意とする「NENGO地球防衛隊」がリノベーションなどの現場でも監修し、それまでとは一味も違う快適な住空間づくりをされています。また、エアコンをあまり使いたくないという方も多い中、玄関の扉を開けて風の通り道を作る玄関に網戸を付けるという提案をされています。
また、南向きの部屋を選びたいというお話もありますが、高層マンションなどでは、日差しが部屋の中までさし、日中は暑すぎてカーテンを閉めっぱなってしまうというお話もあるとのこと。いろんな相談もNENGOでは乗っていただけるとのこと。
そんな様々な相談の中には、歴史的建造物の継承についての相談もあるそうです。
日本においても非常に価値のある建築物が築後相当年数を超える物件では相続時に継承がうまく進まずに、売却・分割販売され、その行く末が建売り戸建てとなるケースが多く、それまで長年培ってきた地域の景観ががらり変わり、どこにでもある街並みへなってしまいます。
そんな継承者が見つからない歴史的建物は物件として価値がないと判断され、建物分の価値はゼロとして流通している現状があります。時には、その現状をなんとかしたいと街の人や建築関係者が残す努力をされています。そんな物件をNENGOでは、こういった物件の継承者を探し、多くの方にその建築的価値に触れていただくことで、建築に対してのリテラシー向上を図ることも大切にされています。
今夜ご紹介いただいた例として、神奈川県三浦郡葉山町に残る加地邸は、巨匠フランク・ロイド・ライトの薫陶を受けた愛弟子・遠藤新が1928年に師の意匠を色濃く反映させて設計した建物で、継承時の築年数は91年。そんな歴史的建造物を2020年、改修を経て宿泊やウエディングも開催できる民泊施設【葉山加地邸】として生まれ変わり登録有形文化財の指定を受けています。
また、川崎市高津区に残る日本初の女性建築家、浜口ミホ設計の住宅「津田山の家」は、ダイニングキッチンの生みの親浜口ミホ設計による築57年の住宅。
基本的には同じ間取り・使い方のまま。築55年の住宅にも関わらずこのような継承ができたのは、経年変化を楽しめる素材使い、住む人の生活に焦点を置いた彼女ならではの住宅計画が、現代の暮らしでも使いやすく暮らしやすいたたずまいとなっており、NENGOが目指す「究極のふつう」がそこにあったそうです。
加地邸、津田山の家など、詳しくはNENGOのHP、Instagramを覗いてみてください。また、的場さんの著書「家と街-100年後の街つくり-」では、サステナブルな暮らしについての学びが満載です。こちらもぜひチェックしてみてください。
明日は、NENGOが手掛けた話題の新築戸建て、そして、的場さんがオーストラリアから持ち帰ったサステナブルな塗料「PORTER'S PAINTS」について伺います!
☆「あなたのサステナブルなこと」も番組に教えてください!