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建物から持続可能な社会を目指す大成建設株式会社に注目!③ 大成建設株式会社技術センター大脇英司さん

大成建設技術センター 大脇さん

今週は、建物から持続可能な社会を目指す大成建設株式会社に注目 !
今夜は、使えば使うほど二酸化炭素を削減できるコンクリートについてリモートでこの方にお話を伺いました! 
大成建設株式会社 技術センター 社会基盤技術研究部 栄誉研究員 大脇英司さんです。

大成建設 カーボンリサイクル・コンクリート


コンクリートは、セメントを混ぜで作られていますが、コンクリートを作るときに排出されているCO2は、セメンを作るときに大量に発生しています。そこで、大脇さんたちはまずこのセメントを使わずに、代わりに鉄を作るときに出る副産物・高炉スラグを使って固めるコンクリートを開発。これが「T-eConcrete®」。
さらに、副産物や廃棄されているものの中にはカルシウムを含むものがあり、このカルシウムは炭酸ガスと仲が良いので炭酸カルシウムを作ることが出来るため、カルシウムを取り出して炭酸カルシウムを作り、それをセメントを使っていないコンクリートに入れることでCO2を減らすことに加え、CO2を固定する機能を与えることで大きくCO2を減らす、世の中から回収することが出来るコンクリートを作ることに成功し、これが「T-eConcrete®/Carbon-Recycle」です。
現在、この「T-eConcrete®/Carbon-Recycle」を使ったものは、広島でしか見ることが出来ませんが、セメントを使わないコンクリート「T-eConcrete®」を使ったものは、築地あたりにできた環状2号線の排水溝などに使われています。
ちなみに・・コンクリートは、昔から使われており、現存するコンクリートとしては、9000年も前のものがイスラエルにあるようなんですが、実際に私たちが見ることが出来るのは、イタリアのローマにある2000年前の建造物コロッセオなど、一見石造りに見える建造物の中はコンクリートなんだそうです。
当時のコンクリートは、セメントは入っていないものでしたが、使い方としては今のコンクリートとまったく同じように使われているんだそうてです。例えば、海の中で施工できるコンクリートや高い場所で使われるものは軽量化されていたり、現代では様々な溶剤入れてコンクリートを作りますが、動物の血液などを入れたりと、用途に合わせて様々な工夫をして、非常に多くのコンクリートが作られていたんだそうです。セメントがない時代に今と同じようにコンクリート使った建造物を作っていたローマですが、現代になって再びセメントを使わないコンクリートを作るという原点回帰しているような状態ですが、昔と違うのは、古い時代には鉄筋が入った建造物がなく、鉄筋が錆びてしまう事は考えなくてよかったという事。実は、炭酸ガスをたくさん入れたコンクリートでは、鉄筋が錆びやすいという点があり、そのあたりをバランスを取りながら、鉄筋も使える、炭酸ガスも取り込めるコンクリートの開発を日々開発されているんだです。
コンクリートは、今の私たちの暮らしに欠かせないもの。ある海外の論文によると1900年から2020年までに作られた建造物が、地球上の生物や植物を全部乾燥させたときの重さに匹敵するということで、今、生き物と同じくらいの重さのインフラが整備されている時代となったと言われています。

コンクリートに関係するところの二酸化炭素排出量は、地球上の8%を占めていると言われているだけに、コンクリートがCO2排出をゼロに・・さらには、マイナスに出来ることで、環境改善に大きく寄与できると期待が高まります。

これは、鉄筋コンクリートで住宅を建てた場合、大成建設が開発した「T-eConcrete®/Carbon-Recycle」をすると、建てた後、生活中に排出する二酸化炭素の事は10年ほどは気にしなくていいものになるんだそうです。
このコンクリートは、10年も前に作られ、使われる現場も毎年一桁ずつ増えているとのこと。さらに、これからも時代の変化と共に進化するコンクリートとして成長に期待されています。
詳しくは、大成建設のホームページをご覧ください。

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