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山や登山のSDGs「山と溪谷社 Yamakei Online」②

今週は、山・登山のSDGsについて、株式会社 山と溪谷社 Yamakei Online部の高橋 楓さんに伺っています。
 
今年3月に実施された「登山者の環境問題に関する意識アンケート調査」の質問項目には、SDGsとは何か知っていますか?というものもありました。
「知っている」という人は60%、「聞いたことはあるがよくわからない」24%、「知らない」が16%でした。高橋さんは今年3月の認知度としては高いほうなのではと分析。また知っていると答えた人にSDGsの17のターゲットのなかで特に関心が高いものを聞いたところ「気候変動に具体的な対策を」が最も高く、その次に多いものが「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」でした。
 
そして質問の中には「マイクロプラスチック」についても。マイクロプラスチックは海の汚染の問題のため、一見山とは関係内容に思えますが実はフリースの問題があります。フリースはポリエステルの繊維を起毛させた保温着で、夏の高山や、秋冬の必須アイテム。このフリースを洗濯する際に細かいポリエステルの繊維が排出されて最終的に海へ流されてしまうのです。
そのため登山者にもマイクロプラスチックについて質問をしていて認知度は86%と高かったのですが、フリースの問題については知っている人が31%、「聞いたことはあるがよくわからない」22%、「知らない」が47%と、まだあまり知っている人は少ないという結果に。アンケートのフリーコメントでは、このアンケートに回答したことでこうした問題を知ることができてよかったという声も寄せられ嬉しかったとか。
とはいえ速乾性の高い化学繊維は、登山とは切り離せない存在。環境のためにどんな方法があるのか考えていかなくてはいけないという課題もあります。最近は登山用品店やアパレル店などにも回収ボックスが増えていて、その素材を生かしたリサイクルダウンなども広がってきています。
 
また「購買意識」に関する質問では、登山用品に関して「価格が高くても機能を重視し、修理しながら使う」という回答が日用品より10%ほど高く、環境に配慮した製品に関しては、登山用品に対しては日用品のほうが高いという結果になりました。最近は登山用品はレンタルできるものも多いので、ハーフパンツや登山靴など修理して使うことも。
 
アウトドア業界は元々環境への意識が高いのですが、環境に優しいものが増えて、2025年までにリサイクル繊維、天然素材製品を100%にするという目標を持ったメーカーも出てきています。
中でも高橋さんが注目しているのが、2020年に立ち上がったSTATIC(スタティック)という日本のメーカー。リサイクル繊維、天然素材を使用し、製造工程や、梱包を簡易化するなど細部まで環境に配慮したブランドです。
 
「山と渓谷社 Yamakei Online」
 
 
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