Keep Green & Blue - Fm yokohama 84.7

海ゴミからサングラスを!「アノミアーナ」①

今週は「オーシャングラス」について福井県にいるアノミアーナ代表 西野ひかるさんにお話を伺います。
 
「オーシャングラス」というのは、日本海をさまよっていたペットボトルをアップサイクルした日本初の海ゴミサングラス。
 
昨年、世界有数のメガネ産地・鯖江の「内田プラスチック」がペットボトルのリサイクル材でメガネフレームを作ることに成功。それを知った若狭湾の海ゴミ問題に取り組むアノミアーナが"海ゴミのペットボトルでも作れないか"と相談し、出来上がったのがこの「オーシャングラス」です。現在、東京・渋谷スクランブルスクエア14階の「haishop」のポップアップストアにて購入することもできます。
 
 
実際に掛けてみるとフィット感のよさも魅力。
ペットボトルのリサイクル材から作られるときに相当工夫をされているため製品としてよくできているもの。基本はペットボトル1本から1本のサングラスが出来ているのですごく軽いつくりになっています。
内田さんが「こんなのほかの人は絶対やらないだろうね」といわれるくらいに難しいそうで、一般的にペットボトルのリサイクル材はもう一度ペットボトルにしたり、ポリエステルの繊維にしたり、比較的単純なものにリサイクルされていますが、メガネのフレームは細くて形も複雑。さらに顔に着けるので壊れやすくてもダメだし、硬すぎるとかけ心地が悪い…と強さと柔軟性の両方を要求されるもの。
一年がかりで開発し、出来上がったと思い量産をかけ始めたら強度試験で壊れてしまったりもして、3万本くらいダメになってしまったとか。「ペットボトルをリサイクルしてごみを減らしたいのに何をしているんだろう」と思っていたとか。
 

海岸で回収されたペットボトルをサングラスづくりに生かすのもまた大変な作業。長い間海をさまよってきているので貝や海藻など様々なゴミがついてしまっています。紫外線による劣化や、糖分や塩分が残っていると機械に入れたときに化学変化で固まってしまうなどの問題も。また流通しているペットボトルのリサイクル材は国産のもので品質が安定して限られているのですが、日本海側には海外のものがたくさん流れてくるので半分は海外製のペットボトル。品質にばらつきがあるとうまくいかない原因になるとおっしゃっていました。

 

「内田プラスチック」がフレームを開発するまでに1年。海ゴミからの開発までには2か月、ペットボトルを集め始めてからは半年の時間を要しました。このプロジェクトは若狭湾の4か所で6団体100人が参加しビーチクリーンからゴミ分別、洗浄などの原料化に関わっています。中には小学校の授業として関わってくれる学校も。海ゴミ問題に関心のある人も多く、話を聞くと積極的に関わってもらえたと嬉しそうに語ってくださいました。

 
明日も「オーシャングラス」についてお話を伺っていきます。
 
☆アノミアーナ
 
☆「あなたのサステナブルなこと」も番組に教えてください!
感想や、あなたの周りのSDGsな取り組みなどご紹介する予定です。
メールアドレスはこちら。
Twitterでは #847keep でも感想お待ちしています!
 

top