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海ゴミからサングラスを!「アノミアーナ」②

今週は「オーシャングラス」について福井県にいるアノミアーナ代表 西野ひかるさんにお話を伺っています。
 
西野さんは15年前から海の環境活動や自然体験活動に関わっており、その中から海ゴミ問題に関心のある人を募って一昨年の秋に発足した海ゴミ問題に特化した団体がアノミアーナ。メンバーのほとんどがシュノーケリングの指導者をしている女性だそうです。
 

福井の若狭湾は日本でも指折りの海ゴミのホットスポット。

冬の日本海は北西の季節風で海が荒れ、プラスチックやペットボトルの他に、漁業で使う漁具や漁網、発泡スチロールも大量に打ちあがります。流れてくるプラスチックも家庭用の小さなものだけではなく、工事現場で使うような5メートルほどあるパイプなども流れ着いてきたりと、住民の手ではとても処分できないようなものもあると言います。日本海側は海外からの海ゴミも目立ち、そういったゴミが川から流れてきた葦や流木、また海藻にぐちゃぐちゃにまみれて打ちあがっている状態。大量に打ちあがっているゴミを回収するだけでも大変です。
 

そこから分別すると拾うよりも数倍時間も手間もかかるので、それだけお金もかかってしまいます。いざ分別をしても燃えるゴミに塩分を含んでしまっているので、焼却炉が傷むため普通のゴミのようには燃やせません。リサイクルできそうなプラスチック容器やペットボトルも洗って砂や塩分を落とさない限りリサイクルできないので、分別したところでリサイクルまで持っていくのが大変。

 
オーシャングラスができるまでの工程についても伺いました。
ビーチクリーンをして、比較的綺麗なペットボトルだけを選り分ける。
 
 
ラベルとキャップ(輪っかの部分も)を外して洗って乾燥させる
 
 

ビーチクリーンは1時間ほどで終わっても、洗い終わるまでには2時間ほどかかるとか。

冬の日本海側は寒くて湿度も高く洗濯物も乾きにくい気候なので1~2週間置いていても全然水分が取れず、結局ペットボトルを半分に切って作業効率を上げられるようになったそうです。
 
そして、70~80km離れている鯖江の工場に持っていきます。
 
粉砕機にかけてペットボトルをフレーク状に。
 
 
海ゴミ以外にも一般のリサイクルペットボトルと混ぜ
射出成型機で溶かし、型に流し込んで成型。
 
 
洗った海ゴミは、見た目は綺麗なペットボトル。
しかし通常と同じ材料の配合では上手くいかず、試行錯誤を繰り返して現在のものにたどり着いたのだとか。1つのサングラスができるまでに膨大な手間と時間がかかっていたんですね。
 
 
明日も「オーシャングラス」についてお話を伺っていきます。
 
☆アノミアーナ
 
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