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海鮮・和食料理の「きじま」①

今週は「第2回ジャパン・サステナブルシーフード・アワード」のリーダーシップ部⾨のチャンピオン
海鮮・和食料理の「きじま」の取り組みについて事業戦略室⻑の杵島弘晃さんに伺います。
 
きじまは創業以来40年以上、海の幸を中心とした和食を提供。現在は横浜市を中心に6店舗を展開しています。名物は注文を受けてからいけすから取り出し、さばき立てを提供する「活いか姿造り」。杵島さんも個人的にも大好きな品なんだとか。
 

きじまの「海幸盛(うみさちもり)」

2019年に日本の和食店として初めてサステナブルな水産物の導入をはじめ、昨年「第2回ジャパン・サステナブルシーフード・アワード」のリーダーシップ部⾨のチャンピオンを受賞しています。
サステナブルシーフードは「海のエコラベル」とも呼ばれています。天然の魚は、魚を獲り続け、食べ続けていくと将来海からその魚がいなくなってしまったりしますが、そういうことないように管理されて獲られた魚というイメージです。
サステナブルシーフードを導入するのは簡単ではないこと。きじまは創業から約40年、海の幸を中心とした料理を提供し、”海の幸で商売をしている以上豊かな海が子供や孫の世代まで残るように何ができるのか”とずっと考えている背景があったと言います。杵島さんは個人的に日本の水産資源のことや、漁師さんと接する中で漁師さんの不安を目にしてきたことから"きじまが最初にサステナブルシーフードを導入するべきだ"と考え、導入に踏み切ったのだそうです。
 
2019年以前からも、化学調味料や保存料を一切使わない、海洋汚染の原因とされる石油由来の合成界面活性剤を使った合成洗剤を使わないなど、豊かな海を守るために様々な取り組みを続けています。
調味料を切り替えることは、探してくることはもちろんコストが2倍から数倍になってしまうというハードルも。最も変わったのはお刺身のつけ醤油で、現在は国産大豆を使った天然醸造の再仕込みの醤油を使っています。すりたての本わさびといい醤油で「いか姿造り」を食べてもらうのがきじまの原点。こだわりもひとしおだったようです。
 
きじまで、最初にサステナブルシーフードに切り替えたのは海老。
世界で一番海老が好きと言っても過言ではない日本人ですが、食べているのは主に東南アジア産の養殖。その海老をまず、AC認証の海老に切り替えることから取り組みがスタートしました。
現在きじまでは月間で多い時には40種類を超える種類の天然魚を扱っており、天然魚のMSC認証がついた魚が3~4種ほど、養殖魚のAC認証を受けた魚が3種類ほど取り扱いがあります。
 
サステナブルな魚介類の導入はまだまだという印象がありますが、その理由に価格、魚種の少なさ、味の品質などの要素があるのではと杵島さんはおっしゃっています。さらにサステナブルな形で運営されている漁業がまだ世界的にもスタンダードになっていない現状、またサステナブルシーフードの認証は味とまったく関係ないという現実もあります。
日本はシーフードの品質に最も確かな目を持っていると感じている杵島さん。ラベルはついていても日本のお客様にはまだ改善が必要ということもあり、難しさにつながっているため、サステナブルシーフードを使っておいしい料理を作ることに精進していかなければいけないと思っているとか。注文した結果おいしくないと、このラベルがついたものはおいしくないと認識されてしまう危険があり大きな危険が伴うのではないかと責任の大きさへの思いを語ってくださいました。
 
明日は「みなとみらい店」での取り組みについて伺います。
 
「きじま」の取り組み、お店の予約などはこちらから。
 
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