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NITTEN ハナラボ 第120回「八十八夜について」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

明日、5月1日は「スズランの日」なのですが、
スズランの日は昨年このコーナーでご紹介したので、↓
「スズラン」についてのブログはこちらから
今回は、5月2日の「八十八夜」についてご紹介したいと思います。



「夏も近づく八十八夜♪」の歌い出しでご存知の方も多い、
「茶摘み」という歌ですが、これは今頃生産地で見られるお茶摘みの風景を、リズム感の良い歌にしたものなんです。
「八十八夜」というのは、日本の季節の移り変わりを示す雑節の一つです。
雑節は、日本独自の暦で、「八十八夜」のほか、「彼岸」「節分」「土用」「二百十日」などがあります。
「立春」「立秋」「立冬」など、1年の季節の移り変わりを24個に分けて、
農作業の目安にするために中国で作られた暦「二十四節気」は有名かと思います。
雑節は、そこにさらに季節の変化をつかむための目安として、日本で補助的に作られた暦なんです。
ちなみに今は、二十四節気のうちの「穀雨(こくう)」、
田畑の準備が整い雨が降るという季節に当たります。

「八十八夜」は、二十四節気の1年の始まりである立春(2月4日)から数えて八十八日目のことをいい、
春と夏の分かれ目を指します。農作業を始めるには縁起のいい日ともされていて、
農家の皆さんは種まきやお茶摘みなどで忙しくなる日なんです。

ではなぜ、八十八「夜」、「夜」なのか?
これは、月の満ち欠けを基準にした「太陰暦」が使われていて「夜」を基準に考えられていたため、
日数の数え方も、何日目というよりや何夜目と数えられていたからと言われています。

「八十八夜」は旧暦だと、今の3月下旬から四月頭くらいにあたります。
このころは、温かくなってもまだ寒の戻りがあるように、
春に種まきをした後に霜が降りることがあったみたいです。
農家にとっても幕府にとっても、種まきをした後に霜が降りて、
出てくるはずの芽が全部だめになっちゃった、というのが最も怖いとされていて、
その注意を農家に促すために、八十八夜が特別に暦に記載されたそうです。

また今では、八十八夜に摘んだお茶を飲むと、1年間健康でいられると言われたりしますよね。
八十八夜に摘まれるのは、最初に出てくる茶の木の芽=新茶(一番茶)なので、
栄養価やうまみがとっても豊富に含まれているんです。
また、八十八を一つの文字にすると「米」の字になり、
88歳を米寿といったり、末広がりの八に繋がることことから、
八十八夜は縁起が良くて、日本では大切にされてきた日だったんです。

ということで、今回は「八十八夜」についてフォーカスしました!

来週のハナラボもおたのしみに♪

みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!

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