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NITTEN ハナラボ 第92回「青い花の誕生秘話」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

今年の「母の日」の時に、世界で初めて開発された、
青色遺伝子が入ったカーネーションについてご紹介させていただきました。
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実は、サントリーさんが開発した世界で最初の青い花は、カーネーションだけではないんです。
青い色素が入ったバラ「アプローズ」も、世界で初めてサントリーさんが開発したんです。

そこで今回は、サントリーフラワーズの瀧澤さんにまたまたお越しいただきました。
「もっと知りたい青い花!教えて瀧澤さん!」コーナーとして、
ネットで調べても載っていない青い花の誕生秘話を伺いました!

まず、なぜ、サントリーさんが青い花の開発に取り組んだのか。
それは、開発取組み当時のサントリーの社長であった佐治敬三さんが、
ウイスキー作りを学んだスコットランドに恩返しがしたいという思いから、青いバラの開発が始まったんだそうです。
イギリスの国花はバラで、スコットランドのシンボルカラーは青。
それらを組み合わせた青いバラが生まれたら、喜んでもらえるんじゃないかというのが取り組みの発端なんだそう。

また、カーネーションのムーンダストの誕生が1995年、アプローズが2004年なので、
ムーンダストが先に開発されています。
なぜかというと、実はムーンダストはアプローズ開発中に生まれたものだからなんだとか!

バラと同じくカーネーションも青色遺伝子をもつ品種がなく、
青いバラを開発する過程で研究ノウハウを蓄積するために、カーネーションでも青色遺伝子を組み込む研究を行っていたのですが、それがバラよりも先に成功したんだそう。

アプローズはとっても良い香りがするのですが、
それはアプローズの開発の過程で青色遺伝子を組み込んだ元のバラが香りのある品種だったため、
その特徴を引き継いでいるんだとか!

世界初、ということで、六本木ヒルズで開かれた青いバラの開発成功のマスコミ発表会の様子は、
各テレビ局のニュースや翌日の新聞の一面でも取り上げられるなど大きな話題となりました。
スポーツのメダリストブーケなどで使われる機会が多いアプローズ。
フィギュアスケートや競泳、アーティスティックスイミングのブーケの花材として使用されたり、
最近引退を表明されたフィギュアスケート選手、羽生結弦さんが平昌オリンピックで男子史上66年ぶりとなるオリンピック2連覇を達成した際には、66本のアプローズの花束が贈られました。
海外では、グラミー賞の会場装花としてアプローズとムーンダストが使用されています。

今後は、他の花というよりも、今のアプローズをさらに青くして、誰もが見ても青いと思える発色の開発を最優先に取り組んでいかれるとのこと。
「アプローズ」とは「喝采」の意味。「ずっと追い続けた夢をやっとかなえた喜びや新しい目標に向かっていく勇気を称える思い」から名付けられたんだそう。
花言葉は『夢 かなう』。
夢をかなえた青いバラを手にしたとき、夢をあきらめない素晴らしさをきっと感じていただけることでしょう。

ということで今回は「青い花の誕生秘話」についてフォーカスしました!

来週のハナラボもおたのしみに!

みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!

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