
第26回目はいかがでしたか?
それでは今週オンエアーした楽曲を改めて紹介しましょう。
<Half Century Anniversarymusik>
このコーナーは、今年、発売から50年を迎える音楽を紹介しています。
SUGIZOは、50歳となった2019年から、50周年を迎える音楽を
貪欲に聴き始めました。
今週はWalter Carlos(現Wendy Carlos)の「時計じかけのオレンジのテーマ」でした。
M-1 A Clockwork Orange 時計じかけのオレンジのテーマ/Walter Carlos
「時計じかけのオレンジ」は、
1962年にアンソニー・バージェスが発表した小説「時計じかけのオレンジ」を、
1971年、スタンリー・キューブリック監督が映画化しました。
暴力やセックス、欲望の限りを尽くす荒廃した自由放任と、
管理された全体主義社会とのジレンマを描いた風刺的作品。
近未来を舞台設定にしていますが、あくまでも普遍的な社会をモチーフにしていて、
キューブリックの大胆さと繊細さによって、
人間の持つ非人間性を悪の舞踊劇ともいうべき作品に昇華させています。
そのサウンドトラックを担当したのが、ウォルター・カルロス。
1939年11月14日生まれ、シンセサイザー奏者であり作曲家。
1968年10月、最初のアルバムである『Switched-on Bach』を発表。
このMoogシンセサイザー駆使したバッハ作品は、グレン・グールドも絶賛し、
新しいバッハ演奏の規範として一世を風靡しました。
ビルボード・アルバムチャートでは10位、クラシカル・アルバム・チャートでは1位を記録し、
グラミー賞3部門を受賞しています。
日本のシンセサイザー界の頂点であり世界的音楽家 冨田勲氏がこの作品に大きな影響を受け、
自らの音楽性を決定づけた逸話は有名です。
幼少の頃からベートーヴェンに憧れ、長くSFを嗜好し、そしてシンセサイザー・マニアのSUGIZOにとって
「時計じかけのオレンジ」はまさにド真ん中の作品。
日本では第九が鳴り響く年末にこのウォルター・カルロス版「歓喜の歌」をお届けすることは、
SGZのじつにイキな計らいなのではないでしょうか。
▼「時計じかけのオレンジ」(ワーナー・ブラザーズ公式サイト)
https://warnerbros.co.jp/home_entertainment/detail.php?title_id=3080
<SGZ’s Rootsmusik>
このコーナーは、SUGIZOが大きく影響を受けた音楽を紹介します。
今週はDavid Sylvian「Silver Moon」でした。
M-2 Silver Moon/David Sylvian
SUGIZOがその人生で最も影響を受けたアーティストのひとり、David Sylvian。
1986年リリースの名盤「Gone To Earth」からのシングルです。
アルバムは2枚組で、Disc1はヴォーカル曲、Desc2はインストルメンタル作品集となっていて、
そのどれもが極めて高質な音響作品で珠玉の名曲達です。
盟友Steve Jensen (Dr & Per)やRichard Barbieri (Key)らと共にRobert Frippが客演し、
アルバム全体の印象を掌握するほど鮮烈なギターを弾いています。
SUGIZOが多大な影響を受け、人生で最も聴いたアルバムと語る作品「Gone To Earth」。
その唯一無二のヴォーカリゼーション、最高峰アンビエントと言えるインストルメンタル、
現代美術界において大きな存在感を誇るラッセル・ミルズによる美麗なアートワーク。
歴史に残る詩の如く、絵画の如く、永遠に聴き継がれるべきあまりに美しい名作です。
▼「Silver Moon」 MV / David Sylvian
https://www.youtube.com/watch?v=ZRtuPtmZs_o
2021年最後の曲は12月24日に解散を発表したばかりのBiSHのメンバー、アイナ・ジ・エンドを
フィーチャーし、2020年6月24日にリリースした、
TVアニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』の第4弾エンディングテーマ「光の涯」。
M-3 光の涯 feat.アイナ・ジ・エンド/SUGIZO
SUGIZO監修によるコンピレーション・アルバム
「機動戦士ガンダム 40th Anniversary Album ~BEYOND~」、
そしてSGZ最新アルバム「愛と調和」収録曲。
SGZは下記のように語っています。
「ご存知の通り、この曲は前作『ONENESS M』に収録されている「光の涯 feat. MORRIE」の
セルフカヴァーです。なぜガンダムの音楽にこの曲を選んだのかというと、『THE ORIGIN』OP&EDテーマの
お話をいただき、打ち合わせを重ねる中で、この曲の存在がどうしても自分の中で大きくなっていったんです。
もちろん『ONENESS M』を作った時点では、ガンダムの話はまったくありませんでした。
だけれども、この曲のサウンド、言葉、メロディー、そのすべてがガンダムの哲学を言い表しているように
思えてならなかった。それで『THE ORIGIN』に対して、この曲を再レコーディングしたいと考えました」。
その哲学を伝える「声」として抜擢されたのがアイナ・ジ・エンド (BiSH)。
そのあまりに純粋無垢な天才的感性、そしてその儚さ、危うさが、まさに「2001年 宇宙の旅」における
スターチャイルド的存在として、
この深淵なる楽曲に最上のパフォーマンスを、命を吹き込んでいます。
悠久の宇宙と生命の歓喜を感じさせる、2020年代のSGZ MUSICを象徴する重要曲です。
▼「機動戦士ガンダム 40th Anniversary Album ~BEYOND~」特設サイト
https://sunrise-music.co.jp/srml/beyond/
▼「機動戦士ガンダム 40th Anniversary Album ~BEYOND~」視聴動画
▼「光の涯 feat アイナ・ジ・エンド」 / SUGIZO
https://www.youtube.com/watch?v=F4sTqGxLnLg
みなさんからのメールをお待ちしております。
までお送りください。
それでは来週もお楽しみに!
<お知らせ>
■SUGIZOとモジュラーシンセ界を牽引するHATAKENとのアンビエント・デュオ作品
Album「The Voyage to The Higher Self」発売決定!!
(2022年1月26日 FC先行発売 / 2月16日 一般発売)
https://sugizo.com/feature/The_Voyage_to_The_Higher_Self
■SHAG 「FATIMA」
5月20日(木) WOMBからの配信ライヴのパフォーマンスをメインに構成された最新MV「FATIMA」がSUGIZO公式YouTubeにて公開中!
SHAGでしか表現し得ない唯一無二のスリルと多幸感をご覧あれ!
https://www.youtube.com/watch?v=dAWDdGKdeXk
■SHAG 「THE CAGE」
5月20日(木)に開催された、サイケデリック・ジャムバンド SHAG初となる配信ライヴ
『LIVE STREAMING FROM TOKYO EPISODE Ⅲ ~THE SHAG STRIKES BACK~』より、
更に精巧なミックスを施した「THE CAGE」をSUGIZO公式YouTubeにて公開中!
https://www.youtube.com/watch?v=qcI73ZZ8ewA
■LUNA SEA 30th Anniversary Tour 20202021-CROSS THE UNIVERSE-
詳細はLUNA SEAオフィシャルサイトをご確認下さい。
■LUNA SEA 30th Anniversary Tour -CROSS THE UNIVERSE- GRAND FINAL
2022年1月8日(土) OPEN 15:30 / START 17:00
2022年1月9日(日) OPEN 13:30 / START 15:00
at さいたまスーパーアリーナ
■その他、詳細はSUGIZOオフィシャルサイトをご確認ください。