
第17回目はいかがでしたか?
それでは今週オンエアーした楽曲を改めて紹介しましょう。
<The Marvelous Newmusik>
このコーナーは、SUGIZOが心揺さぶられた新世代のアーティスト、
または新譜を紹介します。
今夜は赤い公園。
去年10月ギタリストの津野米咲さんが急逝、今年5月解散を発表した女性ロックバンド。
2013年のデビュー・アルバム「公園デビュー」から「急げ」をお届けしました。
M−1 急げ / 赤い公園
赤い公園プロフィール
2010年、高校の軽音楽部に所属していた4人により結成。
地元立川のライヴハウス立川BABELを拠点に活動を開始.
2011年、自主制作のデモ音源「はじめまして」を発売。同年3月、自主制作によるミニ・アルバム
「ブレーメンとあるく」を発表。複数のレーベルによる争奪戦の末に、EMIと契約。
2012年、ミニアルバム「透明なのか黒なのか」でメジャーデビュー。
2013年、1stアルバム「公園デビュー」をリリース。
2017年、佐藤千明(Vo)脱退。
2018年、新ヴォーカルは元アイドルネッサンスの石野理子が務める。
そして石野の所属事務所であるソニー・ミュージックアーティスツに移籍した。
2020年10月、津野米咲(Gt)が急逝。
2021年5月、中野サンプラザのライヴにて解散を表明。
SUGIZOは彼女達をデビュー当時からリスペクトし、2013年リリースの1stアルバムを溺愛、
大いに衝撃を受けていました。
津野米咲の一周忌を経た今回、敬愛を込めて<The Marvelous Newmusik>で敢えて
その1st「公園デビュー」から「急げ」をお届けしました。
佐藤千明のプリミティヴな力、リズム隊2人による暴発したグルーヴ、バンドの才覚が狂い咲いた
初期の名曲と言えます。
当時、新人としては圧倒的存在感を放った天才中の天才、津野米咲率いる赤い公園とSGZは、
公私共々良き関係を築いていました。
残念ながらその巨大な才能をコントロールしきれずに若くしてこの世を去ってしまった津野米咲。
彼女が残した素晴らしい音楽の数々、赤い公園の音楽の数々が、今後時代を超え新しい多くのリスナーに
聴き継がれていくことを祈って。
▼赤い公園 オフィシャルサイト
<SGZ’s Rootsmusik>
このコーナーは、SUGIZOが大きく影響を受けてきた音楽を紹介します。
今週は 冨田勲のアルバム『月の光 ~ ドビュッシーによるメルヘンの世界 -Snowflakes Are Dancing-』から
「月の光 ベルガマスク組曲第3曲 Clare De Lune」をご紹介しました。
M- 月の光 ベルガマスク組曲第3曲 Clare De Lune / 冨田勲
冨田勲プロフィール
1932年東京生まれ。慶応義塾大学在学中から平尾貴四男、小船幸次郎各氏に作曲を
師事。在学中よりNHKの音楽番組の仕事を始める。1963年大河ドラマ第1作
「花の生涯」の音楽を担当、現在までに計5本のシリーズを手がけている。
また1965年には手塚治虫氏のTVアニメ「ジャングル大帝」、1967年に「リボンの騎士」の音楽を作曲、
従来のアニメ音楽を越える優れた音楽性が高い人気を呼び、交響詩版「ジャングル大帝」は
1966年度の芸術祭奨励賞を受賞した。
1970年頃よりシンセサイザーによる作編曲・演奏に着手。
1974年には米RCAよりリリースされたアルバム「月の光」が
米ビルボード・クラシカル・チャート第1位となり、日本人として初めてグラミー賞4部門にノミネートされ、
さらに全米レコード販売者協会(NARM)の1974年度クラシック部門最優秀レコードに選出されるという
快挙をなしとげ、TOMITAの名は全世界的なものとなる。
以降「展覧会の絵」「火の鳥」「惑星」から「バッハ・ファンタジー」(1996)にいたる
多くのシンセサイザー・アルバムを発売、
いずれもが世界的なヒットを記録している。
日本シンセサイザー界の総本山、頂点である冨田勲。
YMO少年だったSUGIZOがTOMITAサウンドへ傾倒するのは至って自然な流れでした。
シンセサイザーの可能性を探求し、ドビュッシー、ホルスト、ラヴェル等、近現代のクラシック作品を
モチーフとして昇華させたその音楽は、
SGZに多大な影響を与えました。
また晩年にはボーカロイド「初音ミク」をフィーチャーし、時代の先端で新しいアプローチに挑戦し続け、
息を引き取るその日まで尽きることのなかったそのクリエイティヴィティは、
今もSGZにとって最たる憧れ、理想的存在です。
▼冨田勲 オフィシャルサイト
最後の曲は、 SUGIZOのアルバム「音」から「VOID」をお送りしました。
M-3 VOID / SUGIZO
腐敗の一方を辿る社会へ、憎しみの連鎖が絶えない世界へ、 嘆きと憤りを吐露し、吠え、解き放った
「怒れる電子音楽」をコンセプトに、2016年12月23日発売したアルバムです。
「VOID」はSGZのシンセサイザー遍愛が具体的に形になったような楽曲。
そして同年5月に亡くなった冨田勲氏への敬愛を込めた電子音楽作品でもあります。
全編にS.C.I.Prophet-5、MoogのMini Moog Voyager、
同じくMoogユーロラック・セミモジュラーシンセMOTHER-32などの美味しい音が凝縮しています。
このトラックの曲想は反復の恍惚、永遠に持続し続ける空間美、電子音のカレイドスコープ。
それはSGZ流のスピリチュアル・ミニマル・ミュージックと言えます。
さらにこの楽曲はデヴィッド・ボウイの「ロウ」「ヒーローズ」からの影響も顕著です。
70年代後半にブライアン・イーノと共に世に放ったこれら一連のボウイ作品は、ニューウェーヴ、
テクノポップ、アンビエント等、
後のシンセサイザーを中心とした音楽に計り知れない影響を及ぼした永遠の名盤、文化遺産だと言えます。
▼SUGIZO NEW ALBUM "音 (OTO)" All the tracks preview / 全曲試聴
https://www.youtube.com/watch?v=Xa3lVW5VYpM
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sugizo@fmyokohama.jp
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それでは来週もお楽しみに!
<お知らせ>
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出演:SUGIZO、TOKU、真言宗豊山派僧侶 ...and more
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出演:Char、SUGIZO、立川直樹
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