🔹 1曲目:
メンデルスゾーン原曲
シュテックメスト編曲
歌の翼による幻想曲
H.Steckmest (Mendelssohn)
Fantaisie
''Auf Flügeln des Gesanges’’
🪈 フルート: 萩谷康一さん Koichi Hagiya, Flute
🎹 ピアノ: 吉川由利子さん Yuriko Yoshikawa, Piano
原曲はフェリックス・メンデルスゾーンの名歌曲「歌の翼に(Auf Flügeln des Gesanges)」。ドイツの詩人、ハイネによる詩を用いて作曲した歌曲です。これにシュテックメストがフルートとピアノのための小品に幻想曲として編曲しました。
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📖 ハインリヒ・ハイネ(Heinrich Heine)の詩の日本語訳
《歌の翼に》独: Auf Flügeln des Gesanges
歌の翼で
愛しい人よ、私はきみを運ぶ。
ガンジス川の流れのかなたへ
そこは美しいところと私は知っている。
そこに赤い花咲く園があり、
静かな月の光のもとで、
蓮の花が待つ、
きみを愛する妹として。
星を見上げている。
バラはお互いに匂い、
密かに妖精の話をする。
無邪気で利口な小鹿は、
寄ってきて、聞こうとする。
遠いところでは、聞こえている、
聖なる流れの波の音が。
そこに座ろうよ、
しゅろの木の下に。
そして愛と安らぎにひたって、
楽しい夢を見るよ。
*「歌の翼に」(独: Auf Flügeln des Gesanges)は、ハインリヒ・ハイネが1827年に発表した『歌の本』(Buch der Lieder)にある詩です。
*萩谷康一さんのコメント~
この曲をフルートで演奏するにあたり、もとの歌の歌詞を知ることは、曲の情緒を表現する上でとても役に立つのではないでしょうか!
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🔹2曲目:
クリストフ・ヴィリバルト・グルック
「精霊の踊り」
Christoph Willibald (von) Gluck
Reigen Der Seligen Geister
🪈 フルート: 萩谷康一さん Koichi Hagiya, Flute
🎹 ピアノ: 吉川由利子さん Yuriko Yoshikawa, Piano
クリストフ・ヴィリバルト・グルックは、現在のドイツに生まれ、現在のオーストリアとフランスで活躍したオペラの作曲家です。「精霊の踊り」( Reigen Der Seligen Geister)は、オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」(Orfeo ed Euridice)の第2幕第2場で天国の野原で精霊たちが踊る場面で演奏される有名な楽曲で広く知られています。オリジナルはフルートが奏でますが、ヴァイオリンやピアノでも演奏されます。
<オペラのあらすじ>
最愛の妻を亡くしたオルフェオが自身の奏でる音楽と愛の女神の力によって黄泉の国にいる妻、エウリディーチェを地上に連れ戻すという話です。妻を連れ戻す条件として、地上に連れ戻すまでは決して彼女の顔を見てはならない、振り返れば彼女は永遠に失われるということでしたが、彼は振り返ってしまったのです。せっかくの苦労も水の泡と思いきや、愛の女神の力でオルフェオとエウリディーチェの2人共、地上に生還することができたという物語です。
*萩谷康一さんのコメント~
美しいメロディの中に嘆き、ため息などを象徴とする音形がたくさん出てきます。それらを生かしながら演奏すると良いでしょう。
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🔹 エンディング:
フランソワ・クープラン
恋の鶯
🪈 フルート: 萩谷康一さん Koichi Hagiya, Flute
🎹 ピアノ: 吉川由利子さん Yuriko Yoshikawa, Piano
François Couperin
Le rossignol en amour
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写真:萩谷康一さん、吉川由利子さん