
今週は、ドイツのベルリン・クラシックスの日本の窓口JPT Classics から、アコーディオン奏者, ゴラン・ステヴァノヴィチ(Goran Stevanovich , accordion)をご紹介しました。Berlin Classicsよりリリースした新作「サラエヴォ」は、サラエヴォの歴史を振り返り、平和への願いをこめて制作されたアルバムです。
今回のインタビューでは、アルバムのコンセプトやアコーディオンへの想い、そしてアルバムのために開発したツールについてお話をしていただきました。
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Goran Stevanovich ,accordion
ゴラン・ステヴァノヴィチ(アコーディオン)
<プロフィール>
ゴラン・ステヴァノヴィチは才能豊かなボスニア・ヘルツェゴヴィナ出身のアコーディオン奏者。2012年、ドイツアコーディオン音楽賞をはじめ、国内外で数々の賞を受賞しています。古楽からシューベルト、ブルックナー、マーラー、ヒンデミット、現代作曲家まで、非常に幅広いレパートリーを演奏することで知られ、ドイツの新聞、ハノーファー・アルゲマイネ・ツァイトゥングからは、「楽器の多用途性を伝える大使」と称賛されました。幼少期に紛争を経験。サラエヴォの歴史を振り返り、平和への願いを込めて制作されたデビュー・アルバム「サラエヴォ」は、今年5月16日にベルリン・クラシックスから発売されました。
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天才アコーディオン奏者の表現力に驚くユニークなアルバム「サラエヴォ」
マックス・リヒター、バルトーク、デスナー、他
ゴラン・ステヴァノヴィチ(アコーディオン)
17世紀から大国に翻弄されてきた都市サラエヴォは、今年、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争終結から30年を迎えます。このアルバムの演奏者、ゴラン・ステヴァノヴィチはボスニア・ヘルツェゴヴィナの生まれで、幼少期に紛争を経験。サラエヴォの歴史を振り返り、平和への願いをこめて制作された非常に手の込んだアルバムです。
ステヴァノヴィチは自分1人でアコーディオンの2重奏をおこなうために、古いアコーディオンのリードボックスの部分を取り出してスタンドに固定、口で吹けるようにして独特のサウンドをつくりあげています。
またボスニアの民族音楽・セヴダに関する資料を研究し作品に取り入れました。
*ボスニアの「セヴダ Sevdah」は、ボスニア・ヘルツェゴビナの伝統的な大衆音楽のジャンルで、愛、郷愁、人生の哀愁などをテーマにした恋歌です。
収録楽曲は、バルトークから自作まで多彩で、冒頭のマックス・リヒターのメランコリックで美しい「サラエヴォ」から、アルバム最後を盛り上げるブライス・デスナーの「家路」までその多様な響きには驚くばかり。デスナーの「家路」はクロノス・カルテットの演奏で有名になったシャープでパワフルな作品。そのあとに続くのはハイネの詩「アスラ」の朗読という凝った構成です。
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