
アレクサンドル・タンスマン作曲
8つのノヴェレッテより
第4番 ダンス・ツィガーヌ
第5番 オベルタス(ダンス・ポロネーズ)
第6番 ブルース
ピアノ:伊集院紀子さん Noriko Ijuin, piano
Alexandre Tansman
8 Novelettes
No. 4. Danse tzigane: Allegro giocoso
No. 5. Obertas (Danse polonaise): Allegro giocoso
No. 6. Blues: Andante cantabile
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🎵 ノヴェレッテとは:
短編小説を意味し、ピアノ音楽ではシューマンのノヴェレッテ集が有名です。タンスマンのノヴェレッテはそれぞれ2ページ程度の8曲の小品で構成されています。3番はジャワの舞曲、5番はポーランドの舞曲、6番にはブルースを使用するなど異国情緒あふれる小品の他、カプリースやフーガなども入った、小品集になっています。
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♪ 4番 ダンス・ツィガーヌ:
ツィガーヌとはロマという意味で、移動型民族を指していた言葉です。タンスマンのツィガーヌは、左手は同じハーモニーの執拗な繰り返しで右手のメロディーもくるくると同じところを回っているような、ロマの一団がヴァイオリンの旋律に合わせて焚火の周りでぐるぐる回りながら踊り明かしているような、そんな様を思い起こさせます。この万華鏡を見ているようなくるくると繰り返される主旋律と伴奏形の組み合わせはタンスマンの他の作品でも多々見られる手法です。
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♪ 5番のオベルタス:
オベレクとも呼ばれるポーランドの有名な民族舞踊の一つで、旋回を意味し、ポーランドの舞踏の中でも最も速いテンポの活気あふれる舞踏になるそうです。明るい力強さのある舞曲です。
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♪ 6番ブルース:
タンスマンは自身の作品大西洋横断ソナチネの2楽章にブルースを入れたり、ブルースの形式による前奏曲など、度々ブルースを用いた作品を書いています。付点のリズムの気だるいセクションと4分音符のセクションに分かれたシンプルな作品です。
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🔹エンディングは~
CD『ウクライナのピアノ作品集』(榎本智史さん、伊集院紀子さん、佐々木理之さん)より
ヴィクトル・コセンコ作曲
3つのピアノ小品 Op.9 より
第2番 マズルカ
Viktor Stepanovych Kosenko
3 Klavierstücke, Op. 9
No.2 Mazurka
ピアノ:伊集院紀子さん Noriko Ijuin, piano