
今週は、ピアニスト・樋口あゆ子さんによるピアニッシモのピアノ名曲集と題し、シューマンの「トロイメライ」とドビュッシーの「月の光」をご紹介いただきました。
*ピアニッシモ:音楽用語 Pianissimo(伊)は、"極めて弱く“という意味の強弱記号のひとつです。
写真:ピアニスト・樋口あゆ子さん
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ロベルト・アレクサンダー・シューマン
Robert Alexander Schumann (1810- 1856)
ドイツ・ロマン派を代表する作曲家。ドイツ東部、ザクセンのツヴィッカウで生まれた。(1810年にはピアノの詩人・ショパン、1811年にはピアノの魔術師・リストも生まれている)シューマンは、出版業を営む父親の影響で、幼少期から文学に親しみ、のちのシューマンの音楽の作風である「音楽に文学的要素を盛り込んだ作品を創作する」という特徴に繋がる。
驚くべきことに、13歳ですでに自分の記事を寄稿し、24歳ごろには、ドイツで最も権威のある音楽雑誌『新音楽時報』(Die Neue Zeitschrift für Musik)を創刊。編集者、記者、小説家、評論家としても活動した。音楽家としては、ピアノ曲に留まらず、歌曲、管弦楽曲、室内楽曲、合唱曲と、創作の才能を開花させた。
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クロード・アシル・ドビュッシー
Claude Achille Debussy(1862-1918)
19世紀末から20世紀初頭にかけて最も影響力のある作曲家の一人で、印象派音楽の創始者。
貧しい家に生まれたが、早くから音楽の才能を開花させる。1873年、10歳でパリ音楽院に入学、ソルフェージュ(76年)、ピアノ(77年)、作曲(82年)を優秀な成績でパスし、84年にはカンタータ「道楽むすこ」でローマ大賞を受賞。
感情過多なロマン派の音楽を好まなかったドビュッシーは、モネ、マネら印象派の画家たちや、ボードレールやヴェルレーヌら象徴派の詩人に共鳴し、事物の幻想的なイメージを音で捉えることに務め、その結果、"印象派の音楽"が生まれた。ドビュッシーが好んで使った素材は、彼のフランス人としてのエッセンスと、海、水、月、風、霧など雰囲気的なものや、スペインの要素で作品の種類は多岐にわたっている。
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