
🔹1曲目:
モーリス・ラヴェル Maurice Ravel
亡き王女のためのパヴァーヌ Pavane pour une infante défunte
ピアノ: 東 誠三さん Seizo Azuma, piano
使用楽器:Steinway & Sons / Takagi Klavier
写真:ピアニスト 東 誠三さん / タカギクラヴィア松濤サロンにて
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🔹エンデイングは~
東誠三さんのベートーヴェンピアノソナタ集CDより
ベートーヴェン
ピアノ・ソナタ 第16番 ト長調 作品31-1 第三楽章
ピアノ: 東 誠三さん Seizo Azuma, piano
BEETHOVEN: Complete Piano Sonatas
Sonate für Klavier Nr.16 G-Dur Op.31-1
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*Maurice Ravel(1875-1937)
フランスの作曲家。父はスイス人の鉄道技師、母はバスク地方出身。(*スペインに程近い、フランス領バスク地方)
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* ラベルのどこが素晴らしいのか…
他の誰もが書かなかった美しい作品を多く残している。特徴としては、古い時代の響きとラベルが生きていた最新の時代の音楽を彼自身の美意識のフィルターを通して融合させたところ。
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*タイトル、亡き王女のためのパヴァーヌについて
Pavane pour une infante défunte G-Dur
パヴァーヌとは、亡くなった王女~という意味ではなく、起源はスペインやイタリアで1500年ごろに流行った、ゆったりした古い踊りと言われている。その後、踊りは廃れ、音楽の形式だけが残った。現在の解釈だとモデルは存在しない。ラベルのユーモアが感じ取られる語呂合わせのタイトルになっている。
王女:アンファンツ(仏) / 亡き:デファンツ(仏) の言葉がつながった語呂合わせであると言われている。
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*ラベルのニックネームについて
スイスの時計職人:
作曲法が、精密極まりない…まるでスイスの時計職人のような精密さ!
オーケストレーションの天才/ 管弦楽の魔術師:
オーケストレーションの色彩感…まるで現在の8K画面を観ているような迫りくるものがあった!
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*音楽的・社会的な時代背景
音楽的には後期ロマン派で開花した感情表現から今後の表現方法を模索している時期。貴族の特権は遠くに過ぎ去り、一般市民が生活の豊かさを求め、活気を帯びる時代であった。