PianoWinery ~響きのクラシック~ - Fm yokohama 84.7

伊集院紀子さんのピアノグラニテ・シーズン10

『ピアノ・グラニテ』は、ピアニスト・伊集院紀子さんが、演奏機会の少ない名曲や作曲家をご紹介するコーナーです。伊集院紀子さんによる演奏もお楽しみください。今週ご紹介いただいたのは、ウクライナのショパンと言われている、作曲家・ピアニストのヴィクトル・コセンコ(Viktor Stepanovich Kosenko 1896 – 1938 )。そして20世紀のブルガリアの作曲家の中で最も偉大な作曲家と評され、多くの著名な演奏家に愛されたパンチョ・ヴラディゲロフ(Pancho Haralanov Vladigerov 1899 – 1978)です。

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<ヴィクトル・コセンコ> 

Viktor Stepanovych Kosenko (1896~1938)

ウクライナの作曲家、ピアニスト、教育者。 彼はチャイコフスキー、ラフマニノフ、スクリャービンそして、ミコラ・リセンコのような抒情的作風の巨匠として知られています。コセンコはサンクトベテルブルクに生まれ、幼い頃から音楽の才能を発揮。6歳の時には、耳から覚えたベートーヴェンの「ピアノソナタ第8番悲愴」を演奏できるようになっていたそうです。その後、ワルシャワ音楽院とサンクトベテルブルク音楽院でピアノを学びました。音楽院を卒業した彼は、ジトーミル音楽学校で教職に就き、その後、ジトーミル音楽学校の校長を務め、1934年から1937年にはキエフ音楽院で教鞭を執りました。教育者としても功績を残したコセンコですが、42歳の若さでこの世を去りました。コセンコは、周囲も認める才能豊かな人でありながら、大変謙虚な人格者でもあったようです。

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<パンチョ・ヴラディゲロフ>

Pancho Haralanov Vladigerov 1899 – 1978

 1899年、スイスのチューリッヒで生まれる。幼少期は、ブルガリアのシューメンで過ごす。その後ベルリンで音楽を学び、ベルリンの劇場の音楽監督になったが、ブルガリアに戻ることを決意。1940年にはブルガリア国立音楽院のピアノ科の教授に就任。ブルガリア現代音楽協会の創立メンバーとして活躍。ヨーロッパの普遍的な鍵盤楽器のスタイルにブルガリアの民族的イントネーションやリズムを融合させ、独自の世界観を生み出し、多くの曲を作曲した。

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写真:ピアニスト 伊集院紀子さん

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