PianoWinery ~響きのクラシック~ - Fm yokohama 84.7

伊集院紀子さんのピアノ・グラニテ  第9シーズン

『ピアノ・グラニテ』は、ピアニスト・伊集院紀子さんが、演奏機会の少ない名曲や作曲家をご紹介するコーナーです。伊集院紀子さんによる演奏もお楽しみください。今週ご紹介いただいたのは、前回もご紹介した、ウクライナの作曲家・ピアニストのヴィクトル・コセンコ(Viktor Stepanovich Kosenko 1896 – 1938 )です。

 

 

<ヴィクトル・コセンコ> Viktor Stepanovych Kosenko (18961938

 

ウクライナの作曲家、ピアニスト、教育者。 彼はチャイコフスキー、ラフマニノフ、スクリャービンそして、ミコラ・リセンコのような抒情的作風の巨匠として知られています。コセンコはサンクトベテルブルクに生まれ、幼い頃から音楽の才能を発揮。6歳の時には、耳から覚えたベートーヴェンの「ピアノソナタ第8番悲愴」を演奏できるようになっていたそうです。その後、ワルシャワ音楽院とサンクトベテルブルク音楽院でピアノを学びました。音楽院を卒業した彼は、ジトーミル音楽学校で教職に就き、その後、ジトーミル音楽学校の校長を務め、1934年から1937年にはキエフ音楽院で教鞭を執りました。

教育者としても功績を残したコセンコですが、42歳の若さでこの世を去りました。コセンコは、周囲も認める才能豊かな人でありながら、大変謙虚な人格者でもあったようです。

 

<ウクライナの背景>

1917年、ロシア帝国の崩壊後、ウクライナは独立を目指しましたが、度重なるロシアの内戦を経て、ソビエト連邦の一部となりました。1941年、ウクライナは、まさに独ソ戦の激戦地となり、続く第二次世界大戦でも戦場の舞台となり、莫大な被害をこうむりました。その後、ソ連ではペレストロイカの時代になり、ウクライナでも、改革・解放を求める民族運動が起きました。ソ連の時代には、音楽や文化に対する弾圧が厳しく、ウクライナ語の書物も禁止されていました。こうした苦難を乗り越えて、ウクライナは1991年のソビエト連邦の崩壊に伴い、ついに独立を宣言しました。

ピアニスト 伊集院紀子さん

Noriko Ijuuin, pianist

 

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  • ピアニスト 樋口あゆ子さんが出演しています!

ショパン ハンナ チャンネル /  Youtube:https://youtu.be/6mPXY26CRv0

「樋口あゆ子 ラフマニノフ愛用のヴィンテージ スタインウェイと師・中村紘子先生からの贈り物」 是非、ご覧になってください。

 

番組へのメッセージ、リクエスト、フルートのご質問などもお待ちしております!

piano@fmyokohama.jp

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