静かな夕暮れの日産フィールド小机。 ここは、いつも横浜F・マリノスの練習が行われている場所です。 マリノスのサポーターになって、26年。 物心ついた頃からマリノスのサポーターでした。 久しぶりに訪れたこの場所で、誰もいないところで少しマスクを外してそっと息を吸い込むと、懐かしくて温かい匂いがして、昔の記憶が駆け巡りました。 私は広島で生まれ、転勤族で東京、静岡へと移り住み、小学5年生の時に横浜に来ました。 自分にとって移り住むことは当たり前のことだったけど、慣れ親しんだ場所から離れることや、友達との別れはとても辛いもので、『私の地元はどこなんだろう?』といつも思っていました。 そんな時、変わらずそばにあったのが、横浜F・マリノスと音楽でした。
横浜に住む前から、マリノスの試合は家族でよく見に行っていて、日産スタジアムへ向かう車の中では、両親が好きなビートルズ、松任谷由実、山下達郎、井上陽水がいつも流れていました。 日々目まぐるしく暮らしが変わって行く中で、私はマリノスの存在と音楽にとても救われていたと思います。 ゴールが入った時の高揚感、サポーターの声援や手拍子などの熱気、スタジアムに足を運ぶと不思議といつも力が湧いてくる!
小机駅からスタジアムへ向かう途中、歩道の壁沿いには歴代選手の写真が並んでいます。 毎年更新されていくこの写真を見ることが、私の楽しみの一つです。 今年は横浜F・マリノス、30周年。私も今年で30歳! この場所から日産スタジアムを眺めて、20代最後の春を噛み締めます。
期待と不安が入り混じる季節ですが、丸ごとぜんぶ抱きしめて、春の音に耳を澄ましてみよう。 どうかみなさんが、良い春を迎えられますように。
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