Take your time. - Fm yokohama 84.7

NITTEN ハナラボ 第296回「 【妄想ワールド】もしもバラがなかったら・・・ 」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。


武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか。

内藤>今日は、妄想ワールド第1弾「もしも、この世にバラがなかったら」と題して、妄想を膨らましてみようと思います。

武居>なんだかこういう切り口はじめてですね..!

内藤>はい。花の歴史などを調べていると「もしそれがなかったら?」ってどうなっていたんだろうとか考えることがあって。

武居>なるほど。ではバラがなかったらどうなるんですか?

内藤>有名な漫画「ベルサイユのばら」は「ベルサイユのダリア」になっていたかもしれません。

武居>ベルサイユのダリア!それも華やかな感じはありますね。

内藤>マリー・アントワネットは、ダリアも好きだったと伝わっていて、ベルサイユ宮殿の離宮であるプチ・トリアノンの庭園にダリアを植えさせ、とても大切にしていたとされます。

武居>マリー・アントワネットがブルーのドレスに持っていたあのバラは、バラがなかったらダリアだったかもしれませんね。

内藤>あのバラはロサ・センチフォリアという品種なのですが、アントワネットの時代はコスモスに似た感じのシンプルなダリアが多かったようです。

武居>オスカル様の周りに描かれるのもダリアだったかもしれないということですね。ほかにもありますか?

内藤>ローマ帝国時代に暴君ネロが天井から大量のバラを降らせる贅沢な宴会を行った記録がありますが、バラなければ、ユリかラベンダーの花を降らせていたかもしれません。でもちょっとラベンダーは優しすぎますよね。ネロは「大量のバラを惜しげもなく使える」ことでその財力と権力を誇示したかったといわれます。古代ローマではバラは非常に人気が高く、高級な花だったんですよね。

武居>もしラベンダーだったら、ネロは暴君ともいわれず、優しい一面が語り継がれていたかもしれません。

内藤>童話「眠れる森の美女」といえば、オーロラ姫が糸車の針に刺さって100年の眠りに落ちてしまうお話でしたね。

武居>お城の周りをトゲがきついイバラの茂みに覆われてしまったんですよね。

内藤>そうなんです。ですから、もしそのイバラがなかったら、王子様はすんなりお姫様を救えてたかも。

武居>むしろ100年も待たなくて済んだかもしれませんね。

内藤>ほんとうに!でも、そうなると物語が5分で終わってしまうので、トゲがきついピラカンサとか、「ネトル」と呼ばれる、触ると電気が走ったような痛みを感じ、そのあともひどくかぶれてしまう、別名「西洋イラクサ」などが物語に登場したかもしれません。そして、歌で言えば、布施明さんの「君は薔薇より美しい」とかありますが、きっとその歌は「君はシャクヤクやボタンより美しい」だったかもしれません。

武居>シャクヤクとボタン、どっちだったらヒットしたでしょうか。もしくは、ユリとかはどうですか?

内藤>「君はユリより美しい!」・・・アリですね。そして、昭和のキャラクターの象徴「沢田研二」さんが加えていたのはバラですが、もしバラがなかったら、カーネーションかグラジオラスあたりで代用するしかなかったでしょうね。

武居>グラジオラスは、一本でシュッとしていてかっこいいけど、重そうですよね。

内藤>重くて、沢田研二さんには「顎が疲れるから、もういいよ」って言われてしまいそうです。

武居>「バラ色の人生」という例えがありますが、もしバラがなかったら何色と言われていたでしょうか。

内藤>これはなかなか難しいお題ですが・・・「キク色の人生」と喩えられていたかもしれません。というのも、バラは切花でだいたい1000種くらい流通しますが、キクは年間2000種流通するんです。その多種多様な種類は以前ご紹介したことがあったかもしれませんが、赤、ピンク、緑、複色など、本当に多彩です。

武居>でも、正直にいうと、「キク色」ですと、何となく白とか黄色を思い浮かべてしまうのですが・・・。

内藤>それももっとも話で、祖先に当たる野生種は、主に黄色と白色なんですよね。でも、1753年に黄色いキクを見た植物学者が学名を「クリサンセマム」と名付けたのですが、「クリサンセマム」って「黄金の花」の意味なんです。

武居>つまり「キク色の人生」って「黄金の人生」ってことですか?それも悪くないように思いますね..!

内藤>「黄金の人生」もよさそうですよね。

武居>もしもバラがなかったら・・・なんて、考えたこともありませんでしたが、考えて見れば歴史を変えるほど存在感があったといえますね。

内藤>それだけバラが古い花で、昔から人類と接点があったということですよね。いわば、バラとは、花だけの領域にとどまらない「人類の文化発生装置」と言えるかもしれません。

武居>ということで今日は「【妄想ワールド】もしもバラがなかったら・・・」をテーマにお話いただきました。内藤さん、ありがとうございました。

お花に関する質問や、取り上げてほしいテーマなど、
気軽にメールお待ちしています!
take@fmyokohama.jp
までお送りください♪

top