花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
武居>内藤さん、8月ももう終わりですね〜。
内藤>はい、もう明日までですね。先週ご紹介しましたが、暦のうえでは「処暑」といって、"暑さがおさまる頃"・・・のはずなんですが、まだまだ暑くて大変ですよね。
武居>でもなんとなく、朝晩の風が変わったかななんて、ふと感じる日もあります。
内藤>たしかに、夜の虫の声も聞こえてきましたし、セミの声も晩夏バージョンになりましたよね。アブラゼミとかミンミンゼミとか。
武居>夏至の時に比べれば、日没の時刻が早くなったなーと思いますし、お店にナシやブドウなど、秋の果物も並ぶようになりましたね。
内藤>その"秋の兆し"の花をテーマにお話ししたいと思います。
武居>なんでしょう。
内藤>今日は「秋の七草」です。
武居>「春」の七草は1月7日に七草がゆをいただきますけど、・・・
内藤>秋の七草は、食べるのではなく“見て楽しむ"ものなんです。そして何月何日というピンポイントの日付もありません。
武居>秋の七草って万葉集からきているんでしたっけ。
内藤>そうなんです。奈良時代の歌人である山上憶良が『万葉集』で詠んだ歌が由来とされています。
武居>7つの植物、なんでしたっけ。
内藤>ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウです。山上憶良が、晩年に秋の野原にしゃがみ込み、植物一つ一つを慈しむように、どれも趣がありますねと指折り数えた植物たちです。
武居>秋はしっとりと楽しむと言うことですね。
内藤>実は山上憶良って、官僚で42歳くらいの時に遣唐使として中国に渡ったんですよね。
武居>では唐の文化にも通じていたということですね。
内藤>はい。当時の中国には「優れたものは七つで数える」という、七を尊ぶ文化があったといわれていて、憶良の頭のどこかにもその“七"があったんじゃないか、とも言われているんです。
武居>なるほど、それで“七"草なんですね。
内藤>そう考えると面白いですよね。金銀財宝や遠い異国の宝がもてはやされていた時代に、憶良は「いやいや、私たちの足元に咲くこの草花のなんと素晴らしいことか」と、中国から帰ってきて30年後の晩年に身近な秋の花七つ選んだ・・・とも読めます。
武居>遠くの宝より、足元に咲く草花こそ人にとっては趣があり宝物ですね、というメッセージがあったわけですね。急に秋の七草が愛おしく感じられます。
内藤>本当にそうですよね。キキョウやフジバカマを交信のとツールとして憶良先生と対話しているような気持ちにもなります。
武居>今の時代においてこれらの花は手に入りやすいですよね。
内藤>そうですね。特に、お花屋さんで手に入りやすいのはナデシコ、キキョウ、フジバカマ、オミナエシあたりですね。 特にフジバカマは今、生産量が増えているんですよ。じつはこのフジバカマ、元号「令和」の由来になった万葉集の一節にも登場しているんです。
武居>そうなんですね。今も昔も人気が変わらない植物がいくつかありますが、7種類覚えるの大変ですよね。
内藤>はい、そう思います。大変ですし、覚える必要もないとは思います。でも、どうしても覚えたいという方がいらっしゃればと思い、覚え方をご紹介したいと思います。武居さん、モデルさんでいらっしゃるし、ファッションとかお詳しくていらっしゃいますよね。
武居>一応・・・?
内藤>お洋服お好きですよね。
武居>はい、好きですね。
内藤>「お好きな服は」?
武居>好きな服??えっとーなんだろう、一番ってなかなか思い浮かばないですね・・・何か秋の七草に関係あるんですか。
内藤>はい、あります。わたしから「お好きな服は?」と伺いましたよね。秋の七草は「おすきなふくは」で覚えるといいです。例えば「お」は・・・
武居>オミナエシ◎
内藤>「す」
武居>ススキ◎
内藤>「き」
武居>キキョウ◎
内藤>「な」
武居>ナデシコ◎
内藤>「ふ」
武居>フジバカマ◎
内藤>「く」
武居>くず◎
内藤>「服は?」の「は」
武居>はぎ◎!覚えられたかもー!すごい。覚えられただけでなく、多分もう忘れないように思います。
内藤>さすが、武居さん。素晴らしい!
武居>ということで今日は「秋の七草」をご紹介いただきました。内藤さん、ありがとうございました
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