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NITTEN ハナラボ 第283回「 ゴッホが描いたヒマワリ以外の花 」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。


武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか。

内藤>今、東京の上野の森美術館で「大ゴッホ展」が開催中ですよね。先週行ってきたのですが、ゴッホの作品が約60点に加え、彼が刺激を受けたクロード・モネやルノワール、ミレーといった同時代の印象派・巨匠たちの作品も合わせて全体で74点もの作品が展示されていました。

武居>それはかなり見ごたえがありそうですね。

内藤>はい。ゴッホといえばやはり「ヒマワリ」、特に花の作品の中ではヒマワリを思い浮かべる方が多いと思うのですが。

武居>まさに“ゴッホ=ヒマワリ”というイメージがあります。

内藤>ですよね。以前、マイケルさんの回の時にヒマワリのお話をしましたので、今日は「ゴッホが描いたヒマワリ以外の花」をテーマにお話したいと思います。

武居>確かに、ゴッホっていろいろな花を描いていますよね。

内藤>はい。ゴッホは花を非常に多く描いています。特にパリ時代は、色彩の研究のために、身近な花を熱心に描いていたようです。人物モデルを雇うのは経済的にも大変だったこともあり、花はちょうどいい題材だったようです。

武居>なるほど。「色」を描くモデルでもあったわけですね。

内藤>そうなんです。私は、美術や芸術は専門ではないので、描いた花の紹介までですが、例えば有名なのが「アイリス」です。

武居>黄色い背景に青紫の鮮やかな色彩が印象的ですね。

内藤>今回の展示にはありませんでしたが、どこかで見たことあるという方が多いかもしれません。

武居>アイリスもゴッホを代表する花の絵ですよね。

内藤>はい。それから「花咲くアーモンドの木の枝」。今回の展示にありませんでしたが、青空を背景に白い花が咲く作品です。こちらの作品です。

武居>この絵も人気がありますね。日本画っぽい雰囲気も感じます。

内藤>はい。日本の浮世絵、特に北斎などの影響を受けた作品と言われています。ゴッホは浮世絵をたくさん収集していたそうです。

武居>ヨーロッパの画家が日本美術に影響を受けていたというのは興味深いですよね。

内藤>はい。そして今回の展示で印象的だったのが「バラとシャクヤク」。こちらです。

武居>整えすぎずに無造作に生けている感じが、逆に生き生きしていますね。

内藤>そうなんです。

武居>これが今回のゴッホ展で見られるのはうれしいですね。

内藤>バラとくれば、カーネーションも描いています。「カーネーションの花瓶」という作品には、カーネーションのほかにレザーファンのような葉物も描かれているんです。

武居>今の花束でも見かけそうな組み合わせですね。

内藤>まさにその通り。例えば、バラとシャクヤクって開花時期も近いので、「庭に咲いていたものを切って飾ったのかな?」と想像したのですが、カーネーションとレザーファンはなかなかお庭では難しいので、「お花屋さんで買ったのかな?」とか、つい考えてしまいます。

武居>花の流通に携わっている方ならではの視点ですね(笑)。

内藤>職業病ですね。それから今回展示されていた「青い花瓶の花」も印象的でした。

武居>こちらも花束の組み合わせが日本的というか…そんな印象を受けますね。

内藤>デイジーやアネモネ、ヤグルマソウなどが描かれているのですが、花によって筆遣いが違っていて、質感や光の通し方なども描き分けている感じが面白いんです。

武居>花を“植物”としてだけじゃなく、“色”として見ていた感じもありますね。

内藤>本当にそう思います。ヒマワリ以外にも、アイリス、アーモンドの花、キョウチクトウ、アザミ、グラジオラス、パンジー、バラなど、ゴッホは本当に多くの花を描いています。花屋さん目線、園芸目線で見ても面白いですし、もちろん純粋に色彩の美しさにも圧倒されます。今日ご紹介した作品の一部は「大ゴッホ展」で見ることができますので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

武居>上野での開催は、8月12日((水)までとのことです。気になる方はお早めに!ということで、今日は、大ゴッホ展東京開催にちなんで、ゴッホが描いたヒマワリ以外の花をご紹介いただきました。内藤さん、ありがとうございました。

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