花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか。
内藤>この時期、お花屋さんや園芸店に行くと、アジサイの鉢物がずらっと並びますよね。
武居>並びますねぇ。母の日の贈り物にも人気ですし、母の日が終わったあとも長く楽しめますよね。
内藤>そうなんです。実は最近、そのアジサイの人気にも、ちょっとした変化が出てきているんですよ。
武居>いろんな珠ルオが出てるのは知ってますが…例えばどんな変化なんですか?
内藤>一言でいうと、“自然返り”です。もっと簡単にいえば「小輪化」ということでしょうか。
武居>アジサイにもトレンドがあるんですか?
内藤>そうなんです。これまでは、比較的大きな手毬咲きで、上から見た時に「わぁっ」と大きく広がるものが、“豪華で立派”とされてきました。
武居>いわゆる、アジサイらしいアジサイですね。
内藤>そうです。でも最近は、その“まり”自体が小さかったり、そもそもまり状にならないような咲き方のアジサイが注目されているんです。
武居>えっ、まり状にならないアジサイ、昨年購入したかもしれません!
内藤>それは「ラグランジア」というシリーズではなかったですか?普通のアジサイって、枝先に大きな花がひとつ“ぽん”と咲きますよね。でもラグランジアは、枝全体に花が散りばめられるように咲くんです。花がまりにならず、株全体が花で覆われるような感じ、と言ったら伝わるでしょうか。
武居>葉っぱが見えないくらい咲いているんですね。
内藤>そうなんです。開花力が非常に高くて、その独特の咲き方が評価されました。従来の「ハイドランジア」とはまた違う魅力を持つということで、「ラグランジア」という新しいジャンル名が付くほど話題になったんです。
武居>確かにこれは、今までのアジサイのイメージとは違いますね。
内藤>あと最近は、ヤマアジサイ系のような、小さな花が繊細につくタイプも人気なんですよ。例えば「伊予獅子手毬」などですね。
武居>まさに“アジサイ小輪化”ですね。
内藤>そうなんです。
武居>なんだか水玉模様みたいですね。小さい花がぽつぽつ集まっていて、軽やかな感じがします。
内藤>いい表現ですね。まさにそんな雰囲気です。
武居>でも、どうしてそんなトレンドになってきたんでしょう?
内藤>これはアジサイだけではなく、切り花でも同じ傾向があるのですが、“がっちり作り込まれた豪華さ”がずっと嗜好されてきたのですが、それに“飽きて”、真逆の野の花のような自然な雰囲気が好まれる時代になってきたということかなと分析しています。大きくて迫力があるものよりも、「風に揺れる感じ」とか、「自然に咲いている感じ」とか、
そういうナチュラルな美しさを持つものに人気が集まってきているのかな、と感じています。
武居>確かに最近、インテリアでもファッションでも“抜け感”とか“自然体”ってキーワード、よく聞きますもんね。
内藤>花の世界も、どこか共通しているのかもしれませんね。ぜひこれからは“大きさ”だけじゃなく、小さな花の繊細な魅力にも注目していただければと思います。
武居>ということで今日は「アジサイのトレンド」をご紹介いただきました。内藤さん、ありがとうございました。
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