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NITTEN ハナラボ 第254回「 フラワーオブザイヤーOTA 」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。


武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか。

内藤>今日は日本最大級の花市場が選ぶ「フラワーオブザイヤーOTA」をご紹介させていただこうと思います。

武居>もうその季節が来ましたか!「今年の花」ということですね。

内藤>その通りです。ちなみに、武居さんが個人的に今年見かけた花で、切花でなくてもなんでも、印象的だった花って何でしょうか。

武居>私はやっぱり「ピオニー(シャクヤク)」ですかね…!

内藤>さすが、お目が高い…!よく観察されてますね!このフラワーオブザイヤーOTAは、普通の花の品評会とは少し違って、取引データや市場のバイヤーさんたちの投票で選ばれるんです。つまり、日ごろ私たちが花屋さんやスーパーで見かける花の中から、本当に人気のあった花が受賞する仕組みになっています。

武居>花の見た目が立派とか、生産者さんの腕が優れているだけでは評価されるわけではないんですね。

内藤>そうなんです。もちろん品質や生産者の技術も大切ですが、それ以上に「店頭でよく売れたか」「生活者の皆さんが手に取ったか」と点も反映されているんですよ。例えば、店頭に置いたらよく売れたかという生活者の皆さんの購買行動もこの結果に反映されていることもあるかもしれないという、より流通に近い形で受賞した花といえます。

武居>一番売れたお花と言っても過言ではないってことですね?では、今年の最優秀賞はなんでしょうか!?

内藤>ちょっと意外に思われるかもしれませんが、栗です!

武居>栗?あの栗ですか?

内藤>そうなんです。でも、今回最優秀賞に選ばれたのは、高知県の七立栗といって、ピンポン玉くらいの栗のイガイガがひと枝に10〜30個くらいついていて、枝物として飾るタイプなんですよね。

武居>栗が最優秀賞って意外すぎて、驚いてしまうのですが、珍しくないですか?

内藤>こういうケースは初めてかもしれませんね。でも、高知県の中でも一部の地域に自生するオリジナル商品で、枝物人気の高まりを背景に、小売店からも「出荷のたびに人気」「秋の装花に取り入れたい」と高い評価を得ました。地域ブランドと市場トレンドの双方を捉えた成功例といえます。

武居>栗となれば、流通するのも実が成る秋だけということになりますか?

内藤>その通りです。8月下旬から10月です。

武居>ぜひ来年、また楽しみにしたいですね。では、もう一つ、優秀賞をご紹介いただけますか?

内藤>はい。千葉県の切花コチョウランです。

武居>お花屋さんや市場でも可愛らしい切花コチョウランをたくさん見かけました。

内藤>切花コチョウランは、輸入品の大輪白系が主流なのですが、千葉県の加藤洋ラン園というところが、ミディタイプという中輪サイズの色付きの品種をたくさんご出荷されてヒットしました。

武居>贈り物のブーケとかアレンジメントに1輪コチョウランが入るだけで一気に豪華な感じになりますよね。

内藤>そうなんです。母の日のギフトなどでも一つ上の花束を演出するのにマストアイテムとして、高い支持を集めましたし、サブスクリプションサービスなどでも人気があったんですよね。

武居>こちらは1年中流通していますね?!

内藤>そのとおりです。ベージュとかサーモンピンクとか、優しい色合いのコチョウランが人気なので、もしお花屋さんなどでチャンスがあればお手にとっての楽しんでいただけると思います。

武居>ということで今日は「フラワーオブザイヤーOTA」をご紹介いただきました。内藤さん、ありがとうございました。

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