花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか。
内藤>今年のヒット商品を、ひとつご紹介したいと思います。
武居>今年の花のヒット商品!なんでしょうか。
内藤>ピンクッションです!
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武居>ピンクッション!ツンツンしたお花が特徴ですよね!その名前がついた南アフリカの花ですよね。この前、スーパーの花売り場でも見かけてびっくりしました。
内藤>そうなんです!お花屋さんだけでなく、スーパーでも見かけるようになったのは、
それだけ流通量が増えたということなんです。
武居>日本の花というより、ちょっと異国情緒がありますよね。最近よく見かけるのは、人気が出てきたからですか?
内藤>そうなんです。流通が安定して「いつ頼んでも良い品質のものが届く」ようになったことが大きな理由です。
武居>品質の安定ってすごく大切なことなんですね。
内藤>そうなんです。とても大事です。例えばの話ですが、お花屋さんが毎週ピンクッションを仕入れていて、先週は良かったけど、今週は萎れている感じだったら、品質が不安定だからピンクッションは「もうやめよう」となってしまいますよね。そしてほかの花に気持ちが移ってしまいます。
武居>でもいつも良い花が届けば「来週もお願いしよう」となりますね。その積み重ねが今の人気につながっているというわけですね。
内藤>そういうことです!そして、そのご努力と信頼を積み上げているのは、南アフリカの生産者さんや輸入商社さん。「こういうのは日本のお花屋さんにはNG出されるから駄目よ」とディレクションしてくれているという背景があるわけです。
武居>日本のマーケットに合った良い品質のものを厳選して出荷し続けてくれているから、日本でファンが増えて、ピンクッションの流通増加につながったと思っていいわけですね。品種はどのくらいあるんでしょうか?
内藤>今は30品種くらい流通しているんです。
武居>そんなにあるんですか!?オレンジ系のイメージがつよいですが…
内藤>色や形に個性があるんですよ。ピンク系、オレンジ系、黄色系などのほか、ピンクッションの「ピン」が少なくて、整っていない粗野な感じとか、ピンが倒れていて、ちょっと無造作な「寝ぐせ系」なんていうのもあります(笑)。
武居>寝ぐせ系!?笑 おすすめなどはありますか?
内藤>2ついいですか?一つは、黄色系で粗野な雰囲気のベルドファイヤーという品種。針山の針が少なくて、山がよく見える感じで個性的。日本におけるピンクッションの歴史がこの品種からスタートしたら、なかなか広まらなかったと思います。
武居>これはツウ好み変わり種ということですね。
内藤>もうひとつは「アヨバピンク」というピンク系の品種。
武居>「アヨバ」って不思議な名前ですね。意味があるんですか?
内藤>「アヨバ(ayoba)」とは私たちには馴染みのない言葉ですが、南アフリカの若者言葉で、「すごい!」「最高!」という意味なんです。その名を冠した「アヨバシリーズ」は、高品質な農場だけが出荷できるブランド。お客様に“最高の花”を届けることを目指して作られています。その中でも「アヨバピンク」は、優しく華やかでとても人気があります。
武居>「アヨバ」がブランド名で、“GOOD品質”の証ということですね。
内藤>その通りです。
武居>ということで、今日は「今年のヒット花・ピンクッション」をご紹介いただきました。内藤さん、ありがとうございました
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