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NITTEN ハナラボ 第244回「 鳥の名前が付いた花3選 」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか。

内藤>秋になって、樹木の葉が落ちて、足元の草も短くなったりして、バードウォッチングで鳥を見つけやすくなるシーズンですよね。そしてバードウォッチングといえば、大田市場の近くにも野鳥公園があるんです。

武居>野鳥公園なんてあるんですね!知らなかったです!

内藤>そうなんです。東京港野鳥公園といいます。ただ、私自身はそこでバードウォッチングをしたことはないんですけど(笑)。その代わりといってはナニですが、今日は「鳥の名前がついた花」を3つご紹介したいと思います。

武居>なるほど!面白そうですね。鳥の名前が付いた花、すぐに思い浮かばないけど・・・教えてください!

内藤>はい。ひとつめは、今の時期にちょうど切り花として流通する植物「ホトトギス」。

武居>ホトトギス!

内藤>植物のホトトギスの花の模様が、鳥のホトトギスの胸から尾の内側にかけての模に似ていることから、
ホトトギスと呼ばれるようになりました。赤い斑点模様が特徴的ですよね。

武居>そうですね!今写真で見比べていますが・・・すごく似てますね!

内藤>日本人はこの花を、鳥のホトトギスに見立てたわけですが、面白いのは、英語名が Toad Lily、つまり「ヒキガエルのユリ」なんです。あの斑点をヒキガエルの背中の模様に見立てたわけですね。

武居>ミステリアス的な・・・そんな佇まいもありますね!

内藤>ですよね。もし日本で「ヒキガエルユリ」という名前だったら、ちょっと売れにくそうです(笑)。こうした見方の違いは他にもあって、例えば、デルフィニウムはヨーロッパでは「イルカ」に見立てられ、デルフィニウムという名前なのですが、日本では「燕」に見立ててヒエンソウと呼ばれます。キンギョソウも、日本では「金魚」、ヨーロッパではスナップドラゴンといって「ドラゴン」に見立てています。どちらの名前もうなずけますが、同じ花でも視点が違いすぎて面白いですよね。

武居>ほかに鳥の名前がついた花はありますか?

内藤>はい。二つ目はカナリアナスです。こちらも今の時期に流通しています。

武居>これよく見かけます!名前は知らなかったのですが・・・きつねに似ているなと思ってました!

内藤>ナス科の植物の黄色い実が鳥のカナリアに似ていることから、カナリアナスと呼ばれています。

武居>確かにこの黄色い感じとか、丸いお腹とか、クチバシの感じとか、言われてみればカナリアっぽいかも。

内藤>実は、英名でフォックスフェイスという別名もあり、キツネの顔に似ていることに由来しているんです。

武居>フォックスフェイス!私の感性は間違ってなかったんですね・・・!

内藤>フォックスフェイス。言い得て妙ですよね。そして、鳥の名前が付いた植物、最後は・・・「極楽鳥花」です。

武居>名前からして華やかなイメージがありますね!

内藤>別名でストレリチアといいます。現在は、市場流通でストレリチアと呼ばれることの方が多いですね。

武居>今、極楽鳥と極楽鳥花の写真を並べて見比べているのですが、ぱっと見、印象がとても似ていますよね。オレンジ色や青の挿し色の感じとか・・・

内藤>植物や鳥など、身の回りの生き物や自然に対する観察力に驚かされますよね。

武居>ということで、今日は「鳥の名前が付いた花3選」をご紹介いただきました。
内藤さん、ありがとうございました。

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