
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか。
内藤>先週は「鳥の名前がついた植物」をご紹介しましたが、植物の名前って本当にユニークなんです。普段植物を扱っている私たちでさえ「えっ、そんな名前があるの?」と驚かされることがあります。そこで今日は、武居さんに「本当にある植物はどれ?」というクイズに挑戦していただきたいと思います!
武居>また恒例のクイズ大会ですね!リスナーの皆さんも一緒に考えてみてください!
内藤>では早速、第1問。次のうち、本当に存在する植物はどれでしょう?
①アブラチャン ②テンプラチャン ③オミズチャン
武居>名前として好きなのは「テンプラチャン」ですかね…
内藤>正解は「アブラチャン」です。
武居>えっ、かわいい名前!(笑)「アブラ」ってことは油と関係があるんですか?
内藤>はい。枝や種子に油分が多く含まれていて、生木でもよく燃えるんです。昔は灯火用や髪油に利用されたこともあるそうですよ。実は椿油より油分が多いと言われるほどなんです。
武居>そうなんですね!香りもあったりするんですか?
内藤>はい。クスノキ科なので、クスノキのように清涼感のあるカンファーの香りがします。低木で2〜5mくらいなので、庭木として知っている方もいるかもしれませんね。
武居>これは一度聞いたら忘れない名前ですね!
内藤>そうですよね。では、続いて第2問。本当にあるのはどれ?
①スズメサシ ②ミミズサシ ③ネズミサシ
武居>なんだろう…ネズミサシかな…??
内藤>答えは、「ネズミサシ」です。
武居>また変わった名前ですね…!ネズミと関係あるんですか?
内藤>葉がツンツンして針のように鋭く、ネズミが刺さるかのような鋭さがあることから、この名がつけられ、実際に葉を鼠の通り道に置いて家を守ったこともあったそうです。ヒノキ科の常緑針葉樹で、英名は「Needle juniper」といいます。
武居>そんなに葉がつんつんしているんですね..!今お写真を見ていますが…ジュニパーベリーのジュニパーですね!
内藤>そうなんです。ジュニパーは、アロマオイルやジンに使われますが、精油で知られるのは「西洋ネズ」という別の種類。ネズミサシは日本や朝鮮半島に自生する特定のジュニパーなんです。「ネズ」と呼ばれることもありますね。
武居>ネズミサシよりネズの木のイメージが私はありましたね…!
内藤>では最後の問題です!本当にある植物は次のうちどれ?
①コブシ ②クルブシ ③ヒザコゾウ
武居>これは知ってます!コブシですよね?
内藤>正解はコブシです。
武居>じゃんけんのグーのコブシとは関係ないんですよね?
内藤>関係・・・あります。つぼみの形が人の握りこぶしに似ていることから名付けられたといいます。ちょうど年度替わりの3月下旬頃に咲くんので、今日は写真をお持ちしたのですが、このような花を見たことありませんか。
武居>そんな握り拳には似てはない…??笑
内藤>モクレンに似ていていますが、もっと小ぶりで花付きがいいんです。昼の青空にも、夜空にも白く映える、とても美しい花だと思います。つぼみが本当に「グー」に見えるかどうかは、ぜひ皆さんの目で来年の春に確かめてみていただき、ぜひ感想をこのハナラボコーナーまでお寄せいただきたいと思います。
武居>今日のクイズは難易度高めでしたね。
内藤>そうですね。1問でも正解されたリスナーさんは本当に素晴らしいですね。おめでとうございます。全問正解のリスナーさんには、何か差し上げられるといいのですが、今日は「仙人」の称号を差し上げます。
武居>ということで、今日は「ユニークな樹木の名前クイズ!」を出題していただきました。
内藤さん、ありがとうございました。
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