
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか?
内藤>先週に引き続き、ガーデンのデザインと植栽、管理を行い20年の花屋Shida石田かな子さんに、
初夏に楽しみたいおすすめの植物“花木”編をご紹介いただこうと思います。
武居>今日は花木、花付きの樹木ということですね。よろしくお願いいたします。
石田>よろしくお願いいたします。
武居>さっそくですがおすすめの花木は何ですか?
石田>ヤマボウシです。早春には芽吹きの新緑がきれいですし、今の時期は手裏剣のような白い花を咲かせます。
武居>ヤマボウシってハナミズキに似ていますよね。
石田>似ています!ヤマボウシは日本原産、ハナミズキは北アメリカ原産なので、
ハナミズキは「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれます。
姿は似ているのですが、ヤマボウシは日本原産なので、
日本の環境に合っていて育てやすいのがいいですね。
いずれも女性的な細い木で、幹がグレーがかっていてエレガントな印象です。
枝を切って、花瓶に生けてもいいですね。管理も簡単ですし、シンボルツリーとしてもおすすめです。
武居>落葉するのですか?
石田>落葉しますが、最近は常緑ヤマボウシもあり、葉落ちはないので、庭に植えておくと、
住まいの目隠しにもなります。また、白い花の後に赤い実が付くのですが、鳥がつつきに来たりします。
武居>バードウォッチングもできちゃうんですね!そのほかにもありますか?
石田>エゴの木です。街路樹とかマンションの植栽でよくあるのですが、樹形がきれいで、個人的にはとても好きなんですよね。
内藤さん>たしかに、すごく特徴的な樹木というわけではなく、樹形の説明が難しいのですが、
成長過程で縦横のバランスが良くて、優しい印象の花木ですね。
石田>はい、葉のグリーンも柔らかくて涼しそうなんですよね。
武居>花も咲くのですか?
石田>白くて下向きの小花が咲くのですが、花首が長くて、
葉の下に釣り下がるように咲くので、それがきれいなんですよね。
自分に向かって咲いてくれてるような気がして“今年もあえましたね♪”と思ってしまいます。
武居>お写真を今見せてもらいましたが、ほんとだ。葉のグリーンと花の白とが二層になっているようでとっても特徴的な咲き方をしますね。季節になってお庭にあったらいいですね。
石田>はい。そして最後にお勧めなのがオオデマリです。
武居>オオデマリ!小さなアジサイみたいな花ですよね。
内藤>花の1つの玉がアジサイよりは小さくて、品がある印象です。
今は、ステリーレという大輪の白でさわやかな印象のものや、
ピンクオオデマリとかジェミニなど、ピンクがかった品種もあっておすすめです。
武居>花木って落葉とかするとお掃除が大変かなと気になるのですが・・・
石田>確かに、お掃除が大変だからと敬遠される人もいます。
目隠しとして植栽する人もいるので、落葉すると隠れなくなってしまうこともあります。
でも、1年を通すと実は常緑樹の方が葉を落とすんです。
武居>そうなんですか!?
石田>はい。1年中、葉が入れ替わっているので、その分落葉の量は多いんです。
落葉樹は季節集中型で、一気に落葉するわけですが、葉を落として春になって、新芽が芽吹く瞬間の喜び、
その後に花が咲く感動はなかなか素晴らしいものです。一緒に暮らしている感がありますね。
花が終わる瞬間は「また来年ね!」という日本で花木を愛でる楽しみがありますし、
日々の生活や思い出とともに花木を愛でるという意味では、個人的には落葉樹がおすすめなんです。
武居>ということで、今日は「初夏に楽しみたいおすすめの植物“花木”編」をご紹介いただきました。
石田さん、内藤さん、ありがとうございました。
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