
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
武居>今日は、リスナーさんから質問が届いていますのでご紹介します!
ラジオネーム「まーくん」から。
「しおりん、皆様こんにちは😃 僕は花を彼女に贈ってます✨️この前、啓翁桜(けいおうざくら)と白梅(しらうめ)を彼女に贈ったのですが、水の与え方は、枝物と草花で違いはあるのでしょうか?具体的に長持ちする方法があれば、是非知りたいので教えて頂けると幸いです✨️因みに、花瓶に水を4分の1くらい入れています!」
というお便りともに、2つの写真が届いています。
内藤>ありがとうございます。お写真はウメと花桃ですかね。開花輪と、今にも咲きそうなほどにふっくらと咲きほころんだころころとしたツボミがたくさんついていて、いい花を買われましたね。
武居>そうですね!この枝物を長持ちさせるコツはあるのでしょうか。
内藤>ほかの花でも同じといえば同じですが、通常、地面から生えている植物というのは、土の中に根を張って、そこから水や栄養を吸収しているわけですよね。ところが、根っこから切り取られた時点で栄養源を失うことになってしまいます。そこで、栄養・・・つまり植物の場合は糖が必要なんです。
武居>では、いけ水の栄養はどうしたらいいんでしょうか?
内藤>切り花栄養剤を入れるということです。切り花栄養剤は、主にバクテリアなどが増えないように殺菌成分・抗菌成分と栄養成分でできているのですが、枝物の場合は特に栄養成分が高いものを選ぶといいでしょう。スーパーやホームセンター、お花屋さんなどで販売しています。
武居>なるほど。よく、枝物の茎下を十字に割るとか聞きますが、そういうのも意味はありますか?
内藤>めちゃくちゃ意味あります!いけ水の栄養を吸いやすくなるので、茎の下から十字にはさみを入れるといいと思います。もしくは、すごく斜めにカットするとかでもOKですし、それらを合わせて斜めにカットして、さらに十字に切り込みを入れる、とかでも効果大です。
武居>栄養を吸える状態に整えるということですね〜。
内藤>また、桜はそれほどナーバスにならなくても大丈夫なのですが、特に桃の場合は注意することがありまして。
武居>なんでしょうか!
内藤>例えばですが、そのエアコンの風が間違って直接あたる場所に置いちゃいました!みたいなことになると、せっかく栄養を与えても、ツボミがからっからに渇いて、もうやる気なくします。「あたし、咲く気ありませ~ん!」みたいになってしまいます。
武居>それはかわいそうですね〜。
内藤>枝物を「ふかす」というのですが、生産者さんは固めのツボミで収穫して、温度が高い室やハウスに入れて、ツボミを大きくするんです。ちょうどのまーくんさんが送ってくださった写真のようにふっくらとさせるのは、農場ではなく室で調整するんですよね。
室は、温度が高いだけではなく、湿度も高いんです。生産者さんによりますが、60-80%くらいに保っています。
武居>結構高い湿度なんですね。
内藤>そうなんです。枝物が花を開かせるには、温度と湿度が重要なんです。
ですから、おうちで飾るときにも、乾燥は絶対NG。
武居>そうなんですね、知らなかったです。咲いてからもダメなんですか?
内藤>咲いてからもダメなんです。エアコンの風が直接当たらなければまだいいのですが、あまり湿度が低すぎると、風が当たらなくても上手に咲かない場合があります。
武居>そういう時はどうしたらいいですか?
内藤>花や枝の表面に直接霧吹きをかけてあげるといいと思います。
武居>なるほど。参考になりましたでしょうか。
枝物を上手に咲かせて長持ちさせるコツ。「栄養と湿度」ということですね!
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