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NITTEN ハナラボ 第220回「犬と猫に危険な有毒植物-切り花編-」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

武居>内藤さん、今回は先週の続きで、大切なペットの犬や猫が間違えて食べてしまったら良くない植物をご紹介してくださるんですよね?

内藤>はい。公益財団法人日本中毒情報センターで、中毒110番への電話相談の記録を中心に集計した受診報告を発表しているのですが、それによると2023年の報告で、動物の急性中毒に関する問い合わせは310件、そのうち原因物質順で1位が植物で55件なんですって!



武居>動物・・・つまり「ペットの植物中毒に関する問い合わせ」が最も多いということですね。動物にとって有毒植物、安全植物というのはもっと周知されるべきジャンルなのかもしれませんね。観賞用植物も人が触ったりしても何の問題もなくても、犬や猫が触れたり、間違って食べてしまったりすると、体調を崩すリスクがあるわけですね。

内藤>
はい。今回はその切り花編をご紹介したいと思います。例えばカラーやアンスリウム!

武居>どちらも好きな花ですが、犬猫ちゃんが食べるとよくないんですか?

内藤>はい。両方サトイモ科の植物で、花も茎もどの部分を食べてしまったとしても口の周りに炎症が出たり、ひどいと胃腸炎とか、症状がひどいと死に至ってしまう可能性があるとされています。万が一食べてしまったら、量によっては緊急事態になるようなので、様子を見ずに、すぐに病院に行くといいようです。

武居>「様子を見ない!」というがポイントですね。すぐに病院にいってくださいね、みなさん。

内藤>それからキンポウゲ科の植物でラナンキュラス、アネモネ、デルフィニウム、クリスマスローズ、そのほかアスルトロメリア、グロリオサ・・・特に球根、これは人も良くなくて、つい昨年の12月に、グロリオサの球根を山芋と間違えて食べてしまった男性が入院し、過去には亡くなってしまった方もいたくらい毒性が強いので注意です。ユリは花粉も含めて植物全体、またホオズキ、フジバカマ、ミントなども、誤って食べてしまった場合は吐き気や呼吸不全、心不全などを引き起こし、摂取量によっては命に係わることもあると報告されています。

武居>怖い!ミントも!

内藤>ミントに含まれる精油(エッセンシャルオイル)がダメ見たいで、吐き気やけいれん、腎臓病とか、摂取量によっては命に係わるみたいなんですよねー。気を付けたいですね。

武居>先週、今週といろいろな種類の植物が、ペットが食べたり触れたりしたら危険とご紹介されましたが、逆に大丈夫なものってあるのですか?

内藤>この植物なら大丈夫、というのはなかなか言えないのですが、今のところ観賞を目的とする植物の中で有毒情報が認められないものには次のようなものがあります。
たとえばビカクシダの仲間。

武居>ハンギングや壁掛けなどで人気がある格好いい植物ですよね。コウモリランと呼ばれたりもする・・・

内藤>はい。今とても人気がありますね。そのほかに、アレカヤシ。観葉植物でも切り葉としても人気です。それからレモンバーム、バジル、セージ、ローズマリー、タイム、コリアンダー(パクチー)などのハーブ類。ブーケにも入っていることがありいますし、家庭菜園で作っていらっしゃる方もいるかも。

武居>ハーブ類も大丈夫とされているんですね。

内藤>さらに、これからの季節に良い芳香を放ちながら咲くクチナシ。それから、バラ、キンギョソウ、カトレア、コチョウラン、オンシジウムあたりは中毒の報告がないようです。
ほかにもいろいろありますが、また折を見てご紹介します。いずれにしてもこれらの植物は観賞用なので、積極的に食べさせる、触れさせるなどということはやめておいた方がいいかもしれません。


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