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NITTEN ハナラボ 第218回「意外な植物の本当の名前」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。


武居>内藤さん、今日はどんなお話でしょうか。

内藤>今日は意外な植物の本当の名前を3つご紹介したいと思います。

武居>本名が違う植物がいるっていうことなんですね。

内藤>
そうなんです。まずは、「つくし」。



武居>つくし?つくしって植物の名前じゃないんですか?

内藤>違うんです!つくしはニックネームで、植物としての本名は「スギナ」です。

武居>あっスギナは聞いたことあります。

内藤>スギナってスギの葉に似ていて、春のツクシが食用になることから「杉菜」と呼ばれるのですが、ツクシが大きくなるとスギナになるんです。

武居>なるほど。そうなんですね!

内藤>スギナはシダ植物で、1本のツクシから200万個の胞子が飛びます。しかも、根は切断されても再生力があるので、とても繁殖力が強いんです。
 
武居>ツクシ自体は見ると春だな~とうれしく思うこともありますが、農業の世界では、雑草として手を焼くことが多いんでしょうね。

内藤>そうなんですよね〜。では次は、「どんぐり」です!



武居>ドングリ!ドングリも違うんですか??

内藤>はい。ドングリという特定の植物はないんです。

武居>え?「ドングリ」って、たしかにいろんな形状がありますもんね。

内藤>そうなんです。これは「ブナ科の樹木の実(果実)」を指す言葉なんですよね。

武居>なるほど、植物の名前ではなく、ブナ科の実全般のことをドングリっていうんですね。

内藤>そうなんです。よく見るドングリは、コナラという木の実、
そのほか、こういう少しまん丸に近いの見たことありますか?



武居>はい。ちょっとアフロをかぶっているみたいなやつですよね。
栗みたいな感じの(笑)

内藤>そう!ちょっと普通のドングリよりも美味しそうな感じがしますけど、これもブナ科でクヌギという樹木の実です。

武居>えっじゃあ、食べる栗とかもドングリになるっていうことですか?

内藤>鋭い!その通りです。栗の実も、ブナ科クリ属の樹木になる実なので、ドングリなんですよね。
そして最後に「マングローブ」です。



武居>マングローブ!私大好きなんですけど、マングローブも違うんですね。

内藤>マングローブも本名ではないんですよね。
マングローブは熱帯地域などの川と海が混ざる地域に生えている植物をまとめて「マングローブ」というんです。

武居>本当はなんという植物なのですか?

内藤>例えば代表的な植物は、ヒルギという植物ですね。
オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギなどいくつか種類があります。

武居>そうですよね。沖縄とか石垣とか奄美とかに行くと、いろいろ見る機会が多くて、私はテンションが上がるんですけど、いいですよね。

内藤>いいですよね〜。海の泥の中でも根が呼吸できたり、波にさらわれないように、不思議な根の形をしていることが多いんです。アダンという植物は、タコノキ科の植物で、以前武居さんがお好きなタイプとおっしゃっていませんでしたっけ。
 
武居>そうなんです!つまりマングローブが大好きなんです!
根っこがすごく好きなんですよ。

内藤>いいですよね〜。このアダンも、陸地でも海水でも生育できる「半マングローブ植物」の一種なんですよね。

武居>そこに魅力を感じるんですよね。
生命力の強さというか、ユニークな形、個性を感じるところがすごく素敵だなって思います。



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