
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
武居>今日は、リスナーさんからお便りが届いています。
内藤>なんと!うれしいですね。
武居>ラジオネーム:オダワラコレクションA.K.さんから。
「たけしおさん、内藤さん、こんにちは!いつも楽しく聴かせていただいています。
最近、ホームセンターでふと目に留まったヒアシンス球根を買い、水栽培を始めました。花についてあまり知識がなく、見よう見まねでやっているせいか、二つ育てているうちの一つがなかなかうまく育っていないような気がしています。ヒアシンスの水栽培について注意点や、綺麗に咲かせるためのアドバイスいただけたらと思います。何卒よろしくお願いします。」
ということで写真も送ってくださいました。
内藤>素敵ですね!紫色とピンクのヒアシンスが2つ、とてもきれいに咲いていますね。
武居>なんだかちゃんと咲いてるように見えますけど・・・
どちらもとても元気に見えますが、オダワラコレクションA.K.さんとしては、どちらかの生育がイマイチということみたいです。
どちらも悪くないように思いますが、どうなんでしょう、内藤さん。
内藤>そうですね、もしかすると花の数が期待した数よりも少なかったのかもしれません。
花の数やどれだけよく咲くかというのは、いくつかの理由に整理できます。
1つめは、もともとの品種の性質によるもの、
2つめはもともとの球根の持つエネルギーによるもの、そして、3つめは栽培環境です。
オダワラコレクションA.K.さんの場合、2つとも似たような環境で栽培していますから、
もし差が出るとすれば、1つめか2つめ、もしくはその両方の理由ということが考えられます。
武居>なるほど。もともとの品種の性質か、球根が持つパワー、もしくはその両方ということですね。
となるといずれにしても、オダワラコレクションA.K.さんの管理によるところは少ないようですね。
では、球根をお店で選ぶ場合、どのようなことに気を付けたらいいでしょうか。
内藤>できるだけ大きくて、太っていてずっしりと重みを感じるものを選ぶといいでしょう。
ちなみに、ヒアシンスの場合は、色も球根の色からだいたい花の色を想像することができます。
武居>できるだけ大きくて太っているもの!わかりやすいですね。
では買ってきたら、どのような条件で管理したらいいでしょうか。
オダワラコレクションA.K.さんの管理は問題ないでしょうか。
内藤>球根の足元がどのようになっているのか写真からはよく見えませんが、コップに白い小石を入れて、そこに球根の部分を半分くらい埋めていらっしゃるように見えます。そこに水を入れていると思いますが、球根に水が浸かってさえいなければ、問題ないと思います。
武居>球根の下から出ている白い根を水に浸けて、球根の部分は水に浸けないようにしたほうがいいんですよね。
内藤>そうです。球根部分は地上に出ていても構いませんし、もし石や土に埋めるとすれば、水はけのいいように整えてください。それができたら、日当たりの良いところに置くのがいいですね。日に当てないと花付きが少なくなったり、花が咲かずにツボミのまましおれてしまうこともあります。
武居>なるほど。そこは注意しないといけませんね。
いつも思うんですが・・・この球根は、来年以降も咲きますか?
内藤>基本的には咲きます。ただ、水耕栽培のままではちょっと大変なので、ポットに植えたり、地植えするといいと思います。
武居>水耕栽培のままでは難しいんでしょうか?
内藤>ヒアシンスは耐暑性(暑さに耐える力)が弱く、夏になると休眠します。夏の期間中は茎や葉が枯れ、球根のみの状態となります。気温が上がって水に浸けたままですと、球根が腐ってしまいますので、涼しいところに植えて夏越しするか、どこか涼しくて風通しの良いところで保管するといいでしょう。どんなに遅くても梅雨入り前までには乾燥したところで管理するようにして、秋になって気温が下がってきたら、再び植えつけるのがいいですね。
武居>オダワラコレクションA.K.さん、ぜひ参考にしていただければと思います。
内藤>万が一、何かうまくいかなかったとしても、それは管理が悪いとばかり言い切れません。もともとの植物の寿命もありますし。ですから気にせず、次の園芸品にチャレンジする、試しては別れを告げて新しいものをやってみるというのが園芸の一つの楽しみなんじゃないかと思うんです。植物の命とはいえ、これまた永遠ではないので。次々とチャレンジしていくことで、経験値も上がり、園芸が楽しくなると思います。
武居>ということで今日は「ラジオネーム:オダワラコレクションA.K.さんの質問・ヒアシンスの水耕栽培について」にお答えいただきました。
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