
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
ラジオネーム「クマの手も借りたい」さんから届いたこんなメールをご紹介。
「お花ではないのですが、人生で初めてモミジを購入しました。
何かを育てるという経験があまりないのですが、 お水は水道水ではなく、
天然水などを使用した方が喜ぶのかな? と考えたりもしているのですが、
あまり関係ないんですかね。気になります!」
水道水より"ペットボトルの天然水"の方がよかったりするのでしょうか?
>植物の生長に大きく影響するということはないと思います。
有害でも無害でもない?
>日本の天然水を使う分には、水道水と大きく差が出ることはないと思います。
ヨーロッパの硬水になるとミネラル分が高くて 植物によっては気を付けないといけないこともありますが、
日本の天然水であれば有害になることはないと思います。植物に作用するほどの濃度ではありません。
天然水でもいいし、水道水でも大丈夫ということですよね。
>水道水でももちろん問題なしです。
水道水はpH や成分なども安定していて、植物の管理に適していると思います。
水道水で問題があるとすれば、カルキと呼ばれる塩素成分ですが、
日本の水道水のカルキで枯れるということはまずないでしょう。
国内のプロの生産者さんでも、 毎日水道水で水やりをしていて問題があった事例はまず聞いたことがありません。 大切なことは、プロの生産者さんを見ていても、私たちのように趣味の人でも、
植物を育てるとき、その人の性格や哲学がその植物の生長に反映されるということなんですよね。
生産者さんのところにお邪魔すると、
ご近所で同じ品目を作っていてもその人の哲学や性格があらわれた圃場で、
市場で生産者さんの箱を開けると、どちらがどの生産者さんが作ったものかってわかるものです。
枯れてしまうのは、その時の事情があるからさておきですが、
今回天然水のほうがよかったりしますかとお手紙をくださったように、
クマの手も借りたいさんが初めての植物モミジを大切に思う気持ちが、
なにかこっちのほうがいいかな、とか調べたり勉強されたりすることで、
管理に対する行動を変えることになり、・・・ちょっと肥料をやってみよう、
下葉が枯れたから速やかに取り除いてあげよう、 もう少し日当たりのいい所に移動してあげようとか・・・、
ちょっとした思いが毎日毎日積み重なって、 その植物の生長に繋がっていくのではないかと思うのです。
ちなみに、モミジって切枝で流通している?
>実はほぼ流通していないんです。
わたしも見たことあるかもしれませんが、記憶になく、少なくとも定期的に出荷されていません。
水が下がりやすくて、葉が早めにちりちりになってしまうんですよね。
生産者さんのところで切って、生花店さんの店頭に並ぶ前に乾いて葉が落ちたりして、
観賞価値がほとんどなくなってしまう、 もしくは著しく下がってしまうということが理由だと思います。
ということで今日はラジオネーム「クマの手も借りたい」さんから届いた「モミジ」に関するメッセージをご紹介しました。
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次回のハナラボもおたのしみに♪