
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
今日はリスナーさんからメールが届いていますので、ご紹介します!
◯ラジオネーム「埼玉のばぁば」さんから。
「初めまして、毎週拝聴しています。ご近所の方から「三時草」と言う多肉植物をいただきました!初めて見聞きした植物で、名前の通り、三時頃になると元気のでる黄色い可愛いお花を咲かせてくれて、毎日元気をもらっています!そこで、質問なのですが、冬は室内に入れてあげた方が良いでしょうか?冬越しについて教えて頂けたら幸いです。」とのお便りです!三時草って初めて聞きました!
>あまり市場流通していないのですが、南アフリカ原産の多肉植物で、よく太陽が出て日照量が十分な日には、三時ころに黄色い花を咲かせることから三時草というようです。
◯南アフリカ原産というと、やはり日本の冬越しは難しいのでしょうか?
>大暑性、耐寒性の高い丈夫な植物とありますので、埼玉県の平地であれば外でも大丈夫な気がしますが、心配なので、プロフェッショナルをお呼びしました。先週に引き続き、都内でお庭のデザイン、コーディネートをはじめ、切花のデザイン販売もしている花屋Shidaの石田かな子さんです。
◯石田さん、今週もよろしくお願い致します。ラジオネーム埼玉のばぁばさんから、三時草は外で冬越ししても大丈夫?とあるのですが、いかがでしょうか。
石田さん>私自身、ガーデンデザインなどに使ったことはなく、少しレアな植物な植物かもしれません。せっかくいただいたものですし、大切にしたいですよね。埼玉のばぁばさんのお住まいが冬場どのくらい厳しい寒さかにもよりますが、比較的寒さにも強い植物なので、一般的に関東以西といわれる地域であれば、冬も外で管理して大丈夫でしょう。ただ、強い霜に当たるとよくないので、鉢植えなら軒下などに移したほうが安心です。
内藤さん>もしくは寒気が訪れるよーという天気予報の前には、屋内に入れるとかしたらいいですかね。
石田さん>そうですね。もしくは寒い日は不織布などをかけてやるのもいいと思います。
◯水やりはどのようにしたらいいでしょうか。
石田さん>もともと乾燥気味の環境を好む植物なので、冬はなおさら水を控えめにするといいでしょうね。もしくは庭植えするという方法もあります。日当たりと水はけのよいところがおすすめです。
◯埼玉のばぁばさん、三時草は冬、屋外で管理しても大丈夫そうですよ。でも水を切り気味にして、特に寒くなりそうな日は、不織布をかけたり、屋内に取り込んだりしてあげてくださいね。では石田さん、ほかにこれからのシーズンにお庭の管理でやっておくことってありますか?
石田さん>植物は基本的にはどれも元々は外に生えているものですよね。ですから、「植物は外で育てるのが一番いい」と思うんです。ですから、今やっておきたいことは冬支度。例えば、シャクヤクダリア植えっぱなしにしている人が多いと思うのですが、球根が凍らないように寒さ対策のマルチングをしたり、バラでしたら11月から2月くらいの間に太い枝を短く切りつめたり、多くの枝や芽を切り落とす剪定をすることで、新芽が出やすくなったり、花の数が増えたりしますし、地植えのバラでしたら寒肥をしたり。土全体を良くしたいなら、土壌改良剤などを入れて春に備えるとか、お庭づくりで春のためにやっておくことがいろいろあるんですよね。そういうお仕事を楽しむのがいいかなと思います。
◯庭の仕込みを楽しむということですね。
石田さん>その通りです。それから、落葉樹は比較的冬に植えたほうがいいので、ヤマボウシ、モミジ、アオダモなど、そろそろ鉢植えから地植えにしようかな~と思っていらっしゃる方がいらしたら、落葉して寒いうちに作業をするのもこのシーズンの大切な仕事です。
内藤さん>アジサイとかドウダンツツジとかもそうですか?
石田さん>そうですね。もう少ししたら紅葉が終わって落葉すると思うので、株元に根のこぶが出てきたり鉢がきつそうでしたら、植え替えするのをお勧めします。いずれにしても基本的に冬は春に花を楽しむための準備期間と思ってもらっていいかなと思います。
◯冬はお庭の花モノや彩りが減って少し寂しくなりますよね。ちょっと明るくしたり、自分自身で楽しみたいときはどうしたらいいですか。
石田さん:>寒い中でも開花する冬の顔といえば、ビオラ、パンジー、プリムラなどですね。これらの寄せ植えなどもいいでしょう。基本的には冬支度の作業を楽しむ、もし花を楽しむなら、1年草の花苗を用意したり寄せ植えをして、寒い冬を明るく過ごすのはいかがでしょうか。
ということで今日は「ラジオネーム:埼玉のばぁばさんの質問」をご紹介しました。
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