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NITTEN ハナラボ 第195回「水やりの基本の『き』」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

今、リスナーのみなさんの中で、庭の水やりで悩んでる方、いらっしゃるんじゃないでしょうか。
水やりは庭管理の基本でありながら意外と間違った認識で水やりして、
せっかくのお庭の素材も枯らしてしまったという方も多いのではないかと思います。



そこで、今日こそ水やりの基本のきを学ぶべく、都内のお庭のデザイン、コーディネートをはじめ、
切花のデザイン販売もしている花屋Shidaの石田かな子さんをお招きしました。


◯石田さん、よろしくお願い致します。
石田さん>お願い致します。
内藤さん>石田さん、水やりのことでお客様とかから聞かれることってよくありませんか。
石田さん>とても多い質問です。お客様との会話でいただく質問の中で、最も多いのが水やりの関することかもしれません。

◯どんなことを聞かれますか?
石田さん>「毎日やらないとだめですか?」とか「どのくらい水やるの?」とか「何時にやればいい?」とかよく聞かれますね。「どのくらい」というのがやはりわかりにくい点かもしれません。

◯特に最近は夏場の暑さがピークで、どのくらい水をやればいいのか。同じ量なら朝晩分けたほうがいいのか、あるいは朝だけでいいのかとか、そういうのも悩んだりします。
内藤さん>私は、夏場は朝、2リットルのペットボトルを持ち歩いて、あちこちの鉢に水やりするんですが・・・
石田さん>それだと、特に夏場は全然足りません。ホースにシャワーが付いたものでチャチャーっと水やりして終了みたいなケースもあるのですが、それも全然足りません。

◯どのくらい水をあげればいいんでしょうか?
石田さん>植物や植えてある形態によってですが、例えば鉢物で背丈2メートルくらいの観賞樹があるとしたら、シャワーでやるとしたら株本に20秒くらいずっと水をやるイメージで水やりを入念にする必要があります。

◯え、そんなにですか?
石田さん>なぜ水をやるかというと、植物体の水分が不足したら死んでしまうからということもちろんあるのですが、水をやることで鉢の土の中の空気の入れ替えという重要な役割があります。ただ水が溜まっているだけ鉢内の空気の循環がされないのは植物にとっても良い環境ではありません。
内藤さん>根も呼吸しているから、鉢の中には二酸化炭素が溜まってしまうんですよね。
石田さん>そうなんです。水をたっぷりやることで、水と一緒に酸素が鉢内に供給され、二酸化炭素を鉢底から押し出すことができます。だから、鉢底から水が出るくらい水をたっぷりやることが重要なんです。

◯鉢の中も空気の循環が必要ということですね。
石田さん>その通りです。植物には根の周りも葉の周りも空気の循環が必要です。葉の周りは風が通ることで空気の循環ができますが、土の中は水やりを充分にすることで空気が循環するのです。鉢の大きさにもよりますが、シャワーでサーッと水やりするのは気持ちがいいのですが、鉢の土の表面を指で3cmくらい書いてみるとわかるのですが、全然土に水が浸透していないことが多いんですよ。

◯ちょっと掘って確認するといいのですね。
石田さん>夏場であれば、水のやりすぎで枯れることはまずありません。一般の方の感覚であればやりすぎがちょうどいいです。鉢の下から水が出るまでです。
内藤さん>でも秋は、夏と同じ調子で水をやったらまずいですよね?
石田さん>夏ほどは水やりの必要がなくなるので、「乾かしてから水をたっぷり」がポイントです。ずっと鉢内の湿度が高くてぐずぐずしているのは良くありません。乾いてからではないと根が伸びないのです。

◯どういうことですか?
石田さん>植物の根は、土が乾いて水がないないない!のど乾いたーといって水を求めて探すときに根が伸びるわけですよね。常にずぶずぶに濡れていては、水を求めて伸びなくなるので、成長しなくなってしまうのです。ですから乾いてから水をやるということがとても大事です。


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間違いだらけの水やりの常識!
今日は「水やりの基本のき」をご紹介しました。

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次回のハナラボもおたのしみに♪

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