
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売している、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
今日は、今がシーズンのシャクヤクについてご紹介したいと思います。
シャクヤクは、中国北部からユーラシア大陸の北東部に渡り広く自生しています。
日本にもヤマシャクヤクという種類が一部自生しています。
中国では、紀元前から薬草として栽培されて、その根っこが漢方に使われていました。
観賞用として使われるようになったと記録があるのは4世紀ころで、仏様への献花として使われたようです。
日本では、平安時代の記録にシャクヤクという名前が出てくるのですが、今のシャクヤクと同じ花かどうかは不明で、
江戸時代に中国から伝わって、本格的に栽培されるようになりました。
その時入ってきたシャクヤクは、薬草として使われていたようです。
英語でPeonyと言いますが、その名前はギリシャの医者の神様「パイオン」に由来するのですが、
シャクヤクはその「パイオンの草」とされていました。
シャクヤク(芍薬)のヤクは、漢字で「薬」と書きますが、、
シャクヤクの芍の字も「薬」という意味があるんです...!
足がつりそうなときに飲む、漢方の「芍薬甘草」には、生薬としてシャクヤクの根が使われており、
葛根湯にもシャクヤクの根が入っていたり、シャクヤクは今でもお薬に使われています。
芍薬は、ボタンとよく似ていますよね。
ボタンもシャクヤクもボタン科ボタン属の植物で、英語ではいずれもPeonyと呼ばれます。
大きな違いは木か草か・・・です!ボタンは木、シャクヤクは草。見分ける際は、茎か幹かを見るとよく分かります。
公園や駅前などに咲いていたら、だいたいボタンです。
シャクヤクが植わっていることはなかなかレアです..!
切花として流通するのはほぼ100%シャクヤクです。
そんな芍薬は、現在150〜160品種くらい流通しています。
代表的なのは「サラベルナール」という、フランスの昔の女優さんの名前が付いた淡いピンクのシャクヤク。
シャクヤクは、ツボミの時には全く想像できないほどの姿で開花するので、何よりそれが醍醐味!
ツボミが堅くて咲かないと思ったときは、自ら出す蜜でツボミを固めてしまって開かないことが多いので、
水で洗って生け直すときちんと咲きますので、是非やってみてください🎶
ということで、今回は「シャクヤク」にフォーカスしました!
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