
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
今回は、リスナーのぽんぽん丸さんから届いた質問をご紹介します。
「詩織さん、内藤さん、こんにちは!ハナラボのコーナーお花の豆知識が満載で毎回楽しみに聴いています♪
私はスプレーバラやカーネーション、ガーベラが好きでよく買うのですが、
ガーベラはこまめに切り戻しと水換え、切り花の栄養剤も使ってがんばっても、急に首を曲げて元気が無くなってしまうことがあり、
そんな時は思い切って短くカットして、浅い花瓶に挿すようにしています。
ガーベラの長持ちのコツがあれば教えてくださいm(_ _)m」
とのこと!茎を短く切った、ピンク色のかわいいガーベラの写真も合わせて届いています。
首が曲がったら、短く切って生け直すところが、ぽんぽん丸さんが上級者な感じを物語っていますね...!
お写真を拝見すると、首が曲がってしまったために、短く切って小さめの花瓶に入れて、
花弁の裏側を花瓶の縁で支えるようにして飾っていらっしゃいますね。
そして、このお写真を拝見する限り、ぽんぽん丸さんがこのガーベラを購入されたのは、夏の暑い時期だったと思うのです...!
八重の品種なのですが、中心の八重の花弁がまだ開ききっていませんよね。
これは、今年の夏のように恐ろしく暑い日が続くと、
生産者さんがハウスに咲いているガーベラが咲きすぎて切り遅れるのを防ぐために、
「ちょっと早めに収穫しよう」とか、輸送中に咲いてしまったら「咲きすぎ」となってしまうから
「少しツボミに近いうちのほうがいいかな」という心理が働いて、
少し若いうちに切ってしまうことで起こる現象なんです。
これは毎日気候、天候と戦う生産者さんの悩みどころでもあるのですが、難しいことで、
出荷するときには良かれと思って早く収穫するのですが、やっぱりちょっと早かったんですよね。
するとどうなるかというと、ガーベラのような花の首の組織は、
開花ステージの後の方で固まるので、収穫が早いと首が固まっていない状態になってしまうんです。
首が固まる前に根っこから切り取ってしまうと、その瞬間に栄養源を失い、もうそれ以降に首が固くなることはないんです。
ツボミが開花するときにはエネルギーがいるので、充分に咲いて、花首も固まってから収穫するのが一番長持ちするんです。
ガーベラを買うとき、古くなったガーベラの見分け方はあるのですが、収穫が早すぎるガーベラを見分けるのは難しいと思います。
これは生産者さんも暑い時期にいろいろご苦労されているということなんです。
品種特性によって、細くても鋼のように丈夫なものもあれば、
太くてもすぐベントネックを起こしてしまうこともあるんです。
だから早く収穫したかどうかを見た目で判断するのは難しいのです。
古いガーベラは、一重でしたら、中心の丸い部分を見ます。
ここがこんもりと丘のように膨らんでいるようであれば、
それ一つ一つが実は小さな花で、シベが開いていることになるので、もう古いということです。
ガーベラの本来の旬が4月なので、4月、あるいは5月くらいまででしたら、
花を充分に開花させてから出荷することが多いので大丈夫です。
それから、ガーベラを生けるときは、浅水といって花瓶の生け水を少な目にするのが鉄則です。
ということで、今回は「ラジオネーム:ぽんぽん丸さんからの質問「ガーベラ」」についてご紹介しました。
お花に関する質問や、やってほしいことなど、
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次回のハナラボもおたのしみに^^