Sunday Good Vibes!! - Fm yokohama 84.7

NITTEN ハナラボ 第140回「イチジクについて」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

突然ですが、みなさんはイチジクはお好きですか??
何気なく口にしているイチジクですが、実は人の有史以来から関わりの深い植物なんです。


旧約聖書にあるエデンの園で禁断の果実を食べたアダムとイブが、
前掛けにしたのはイチジクの葉と旧約聖書にあります。
ほかにも、ヨルダンの遺跡から、11,000年以上前の炭化した実が出土したりして、
イチジクが世界最古の栽培品種化された植物であった可能性があるといわれています。
エジプトのピラミッドなどの遺跡の壁画に描かれていたり、
仏陀がイチジクの樹の下で悟りをひらいたなど、いろいろ伝わっていて、
昔の人がいかにイチジクを神聖視していたのかが分かります。
世界各地で宗教や民族を問わず「不老不死の果物」「聖なる植物」として関わりを持っていたようです。

原産地はアラビア南部から、トルコ、イランなどの一帯です。
日本へは、江戸時代の1620年代に伝わったようです。
徳川時代に、中国から伝わったという説と、さらに前の1591年に、ポルトガルから天草(熊本)に伝えたという説があります。

ちなみに、もうひとつトリビアなのですが、みなさんはイチジクの花を見たことがありますか?
よく、漢字のクイズで「イチジク」って出てきますが、
漢字で書くと「無花果(花のない果物)」って書きますよね。
これは、花がないように見えるっていうことなんです。
実は花はあって、どこにあるかというと、なんと実の中に咲くんです!

厳密にいうと、「花嚢(かのう)」(=花の袋の意味、花軸が肥大して袋状になったもの)という、実の内側に花が咲き、それが熟して実(果嚢;かのう)となります。
果実として認識している「花嚢(かのう)」は文字どおり「花」。
それぞれの花はツブツブとした小さい実になる。
イチゴの外側にあるツブツブと同じものなのですが、イチジクを食べるとツブツブな触感がありませんか?それが元々は花だった、ということなんです。

そのイチジクが観葉植物としても流通していて、栽培も容易なのでオススメです。
日当たりが良くて、温暖な気候を好み、逆に寒さには弱い植物です。
イチジクは比較的日本の夏の栽培には向いています。
夏は水を切らさないように、冬は室内に置いて寒ささえ気を付けてさえいれば、どんどん育ちます。
香りもよくて実もユニークですし、育てる楽しみがあっていいですよね..!

ということで今回は「イチジク」にフォーカスしました!

Sunday Good Vibes!!は今日で最終回となりますが、
このハナラボのコーナーは来週からも続きますので、みなさんお楽しみに。

みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!

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