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NITTEN ハナラボ 第139回「彼岸花について」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

今日は、”彼岸花”についてのお話です。
9月23日の秋分をお中日として、今年は20日から26日はお彼岸に当たりますが、
ちょうどこの秋のお彼岸にあたる頃に花が咲くので、ヒガンバナと呼ばれています。



彼岸花が群生しているところに西日が当たったりするととても美しいですが、
お墓に生えていたりするので、何か意味があるのか?気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
よく言われているのは、彼岸花は球根植物で、その球根に毒があるために、
お墓や田んぼの畔などに植えられて、モグラやネズミなどにその土地を荒らされないよう、
動物などによる獣害を防いでいたという理由がひとつ。

あるいは諸説あって、冷夏や病害虫などで稲が不作の時は、球根を毒抜きして非常食とされたという説もあります。
こういう植物を「救荒植物」といって、山野に自生する植物で、
飢饉の際に食糧になるものとして植えられていたという説もあります。
つまり、彼岸花自体が「縁起が悪い」という訳ではないんですね。

ちなみに、彼岸花はの葉っぱは、花が咲いているときはなくて、花が終わると出てきます。
花が終わって葉が出て、春を過ぎると葉は姿を消します。
すると、また茎だけが地面から伸びて、夏から秋にかけて花を咲かせるというサイクルです。

そんな神秘的な印象もあって、曼殊沙華(まんじゅしゃげ)という別名があり、
サンスクリット語で「赤い花」や「葉より先に咲く赤い花」を表す言葉が、「曼珠沙華」の語源と言われています。
仏教でも、天から降ってきた花の1つとされ「天上の花」という意味も持ちます。
一方で、日本ではお墓によく植えられていたりするので、地域によっては、
死人花(しびとばな)や幽霊花、地獄花、キツネバナ、キツネの松明(たいまつ)など、
いろいろな名前があって、全国で呼ばれている名前は、全部で1000以上にもなると言われているんです!
1000以上の名前があるということは、それだけ全国どこにでも咲いていて、生活と関わりがある花だったんじゃないでしょうか。

また、彼岸花の切り花は、ほとんど流通していません。
ですが、リコリスというヒガンバナに近い園芸種があります。
色は、黄色やピンク、白などがあって、畦道に生えているヒガンバナに極めて近い分類の植物です。
今くらいの季節にたくさん流通していて、お花屋さんで平均100円〜150円くらいで販売されていますので、リコリスをお家で楽しむのもおすすめです♪

ということで今回は「彼岸花」にフォーカスしました!

みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!

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