
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
今回は、この時期ならではのお花、シャクヤクをご紹介します。
シャクヤクの原産地は中国で、元々は漢方薬として日本に伝わりました。
葛根湯などにも含まれていますが、中国では紀元前から薬草として栽培されており、
アジアだけでなく実は古代ローマでも、シャクヤクのタネや根の薬効に注目されていて、
西暦77年に完成した「博物誌」という百科事典には、婦人科系の病気に効く、
また内蔵の痛みや横断、腎臓病などを直し、気管と胃の病気に利くと記録されています。
さらにシャクヤクは、「シャクヤクを植えた場所には悪魔が近寄らない」
「シャクヤクの根を首にかけていると悪魔の魔法にかからない、災難を逃れることができる」などの
魔除けの力もあるとされています。
シャクヤクとよく似ているお花といえば、ボタン。
英語ではどちらも「Peony」なので、分類上もほとんど同じ植物。
両方が交配されたものもたくさん流通しています。
一番分かりやすい見分け方は、シャクヤクは草本性でボタンは木本性なこと。
そのため、シャクヤクの茎は緑色の草、ボタンの茎は茶色の木です。
一般的に、切花で流通しているのはシャクヤクで、
お庭や駅などの植栽で植えられているのは、ボタンのことが多いかなと思います。
また、シャクヤクのツボミってピンポン玉のように小さく、
咲いた姿が想像しにくいですが、開いたら本当に豪華に大輪に咲きますよね。
ツボミが固くて、小さいのはサラベルナール(サラベル)という品種の場合が多いです。
サラベルはシャクヤクの中で不動のエースで、どの生花店さんにも置いてあり、親しみのある定番品種です。
蜜が多めで、ツボミを外から固めて開くものも開かなくなってしまうことがあるので、
ツボミが固めのシャクヤクを買ったら、水道水でジャーッと洗って、蜜を取り除いてください。
また、サラベルナール以外にも、シャクヤクは160から200品種くらいがほんの1-2か月の間に流通します。
ちなみに、内藤さんのオススメは、シマシマ模様が入った「麒麟丸」というもの!
ギフトなどに使っても喜ばれるかもしれません。
他にも豪華なシャクヤクのオススメは、深紅色のゴージャス系がお好みの方には、
「レッドチャーム」という品種や、「華燭の典」という鮮やかなピンクの品種もオススメです。
https://otakaki.co.jp/showroom/%E5%88%9D%E5%A4%8F%E3%82%92%E5%BD%A9%E3%82%8B%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%83%A4%E3%82%AF%E3%80%80%E7%AC%AC2%E5%BC%BE/
シャクヤクを生ける際、もちろんシャクヤクだけでも素敵ですが、
他の花と合わせるとしたら、おすすめはズバリ、「スモークツリー」!
もくもくの煙のような、グレージュカラーの綿あめのような枝物なのですが、これがシャクヤクとよく合います。
スモークツリーは、いまが旬の枝物。
季節のお花を同士を合わせるのって素敵ですよね。
みなさんも是非、今が旬のシャクヤクを、お家で楽しんでみてはいかがでしょうか♪
ということで、今回は「シャクヤク」についてフォーカスしました。
来週のハナラボもおたのしみに♪
みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!