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NITTEN ハナラボ 第121回「オリエンタルユリの名前の謎」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

今日は、ユリのネーミングについてのお話です。
突然ですが、みなさんは写真の花の名前をご存知でしょうか?



これは「オリエンタルユリ」と言って、日本に自生していたユリをシーボルトがヨーロッパに持って帰って、
以降オランダで交配されて大輪で華やかなタイプとして生み出されたものなんです。

ですが、皆さんの中には「オリエンタルユリ」という名前より、
「カサブランカ」という名前が先に浮かんだ方も多いのではないでしょうか?
日本では、オリエンタルユリの中でも、カサブランカという種類が売れすぎて(平成初期頃)、
オリエンタルユリの代名詞のようになりました。
本当はオリエンタルユリは、1年間で250品種くらい流通しているんです。

そして今、オリエンタルユリの流通量で一番多いのは、
カサブランカを抜いて「シベリア」という品種で、2番目に多いカサブランカの3倍くらいの流通量を誇っています。

ちなみにこのユリの名前。どこから来ているかというと・・・
実はこれ、、地名がつけられているんです!
カサブランカはモロッコの都市名、シベリアはロシアの地域ですよね。
100%ではないのですが、多くの品種にヨーロッパやアフリカ大陸の都市名や山、川、湖、滝などの前がよく付けられています。

例えば、オリエンタルユリの中でも、花弁がシルキーで、
きれいな女優さんのお肌!のような美しいユリがあるのですが、
それにはなんと「ザンベジ」という名前が付けられているんです。
名前と見た目がミスマッチなように感じてしまいますが・・・
これは、アフリカ大陸を流れるザンベジ川のザンベジに由来していたことが分かりました。
ザンベジ川は、アフリカ大陸で4番目に大きい川で、ビクトリアの滝などがある川。
BBCの世界最高峰の自然を紹介するドキュメンタリー番組で、世界の川を特集していて、
その第1回で素晴らしい川としてザンベジ川が紹介されていたくらい、
ヨーロッパでは名高くて注目されている川なんです。
日本人にとってはあまり意味のないカタカナの羅列でしかなくても、
ヨーロッパの人にとってザンベジといえば、誰もが知っている母なる大河。
名前の由来を知ると、面白いですね!

ということで、今回は「オリエンタルユリの名前の謎」についてフォーカスしました!

来週のハナラボもおたのしみに♪

みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!

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